京都の劇団が「一週間だけ」のカフェを開業、劇中メシを堪能

京都の劇団「ヨーロッパ企画」が創立25周年を迎え、そんな周年を記念した『ヨーロッパ企画25周年カフェ』が7月17日、「カフェパラン」(京都市中京区)でオープンした。

エスプレッソやスパイスが効いた特製のクラフトコーラ(750円)にUFOクッキー(400円)

■ 遊び心たっぷりの「劇中メシ!」がずらり

もともと演劇だけでなく、映像作品やゲームなどの多数のコンテンツを発信して、劇団の領域を広げてきたヨーロッパ企画。劇団初の長編映画『ドロステのはてで僕ら』(2020年)のロケ地となったカフェを舞台に、メンバーそれぞれの得意技を生かした企画を、これでもかと詰め込んだ内容になった。

映画『ドロステのはてで僕ら』の舞台にもなった「カフェパラン」店内

ヨーロッパ企画が「カフェパラン」で撮影した映画『ドロステのはてで僕ら』より

ホットドッグやタピオカミルクティーなどの、11種類のコラボメニュー「劇中メシ!」は、彼らの作品に出てきたフードやドリンクを再現。健康的な手作りメニューが売りの「カフェパラン」らしく、ジャンクな見た目に反して、こだわりを感じさせる味わいの一品ぞろいだ。オーダーした人限定のQRコードを読み込むと、そのメニューが出てくる劇中シーンの映像を見ることができるという特典も。

第33回公演『ビルのゲーツ』に出てきたホットドッグは、劇団員・中川晴樹レシピの焼きそばを添えて(800円)

また期間中は、劇団員や関係者たちのオリジナル本やグッズを販売する「NISHIMURA BOOKCENTER 2023」、イラストレーターとしても活躍する角田貴志の「悪意のある」似顔絵コーナー(7月19・23日)、『所さんの目がテン!』(NTV)レギュラー・酒井善史の発明作業の見学(7月22日)、作・演出の上田誠がリアルで新作戯曲を執筆している姿を見せる(7月20日)など、充実過ぎるほどのコンテンツがそろっている。

■ 「いろんなツボを押さえているので・・・」(メンバー・永野)

このイベントに向けて、3ヵ月をかけて記念イラストを描いた、旗揚げメンバーの永野宗典は「ヨーロッパ企画の活動はコンテンツ地獄だということを、体現した一週間になりました(笑)。いろんなツボを押さえているので、ニーズに合わせて楽しんでもらえたら」とコメント。パランの余座潤美店長も「ヨーロッパ企画を知らずに、たまたまカフェに来る人もいると思う。この場所を、出合いの機会にしてもらいたいです」と期待を込めた。

25年間で上演した全作品に登場するキャラクターが大集合した、記念イラストを描いた永野宗典、ポスターは1500円で販売

期間は7月17~23日で、営業時間は午前10時〜18時。19時以降もイベントがおこなわれるが、20日の「ナイトカフェとBarイシダカクテル」以外は、すでに予約終了となっている。日中のイベントの開始時間も、日によって異なるので、詳細は公式サイトでご確認を。

取材・文・写真/吉永美和子

『ヨーロッパ企画25周年カフェ』

期間:2023年7月17日(月・祝)~23日(日)
時間:10時~18時(L.O.17時半)
会場:カフェパラン(京都市中京区西ノ京北聖町24新二条ビル1F)

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