互いに関心も愛情も持たず、結婚生活を続けているけれど形だけになっているのが「仮面夫婦」。
進歩がなく退化ばかり目立つつながりでも何とかやっていたけど、何かのきっかけがあれば離婚に発展するのはやはり夫婦の絆がないから。
それでも、離婚は大きなエネルギーを使う決断、決して簡単ではありません。
仮面夫婦が離婚を選ぶのはどんなときなのか、男女に聞いた実際のケースをご紹介します。
「子どもが産まれてから家事や育児の分担で揉めることが増え、夫との仲はギスギスしていきました。
残業があっても教えてもらえず、いつまでも帰宅を待つのがイヤになって食事を作ることをやめてから、家庭内別居のような状態が始まり仮面夫婦になったと思っています。
それでも子どものことなら会話があるし育児もやれることは文句を言わないから、仮面夫婦でも何とかなると思っていたのですが……。
離婚を決めたのは夫の借金が発覚したからで、残業と言いながらギャンブルに時間を使っていました。
渡してくれる生活費の額が不安定になり、お小遣いを求められても渡せないと怒りだすときもあって、おかしいとは感じていました。
思い切って夫の財布を見たら消費者金融からお金を借りた明細書が入っていて、それを写真に撮って夫に見せたらギャンブルに使ったことを認めました。
『返済はどうするの?』と聞いているのに『お前がストレスをかけるからこうなったんだ』と責めてくる夫を見て、これ以上一緒には暮らせないと思いましたね……。
離婚を申し出たら『借金はどうするんだ』と抵抗されたので、実家に行って明細書の写真を親に見せ、間に入ってもらいました。
私の両親から『借金を娘のせいにするな』『ギャンブル以外でストレスの発散はできたはず』と責められた夫はすぐ離婚を認め、親権も私になりほっとしましたね。
借金を私のせいにされても、私だって仕事をしながら家事も育児もこなす毎日で夫の機嫌を取る余裕なんてないし、自分に甘い人とは関係の修復はできません。
離婚してからは実家に身を寄せ、やっと穏やかに暮らせるようになりました」(女性/37歳/企画)
ストレス発散でギャンブルに走り、そのせいの借金をなぜか妻のせいにする夫。
そんな道理が通るはずはなく、仮面夫婦が破綻するのは自分の都合のいいときだけ夫婦を持ち出す配偶者の人間性が「もう無理」になる瞬間にもあります。
自分に甘いだけの人間とは、仮面夫婦ですら続けることは無理ですよね。
(ハピママ*/ 弘田 香)