気鋭の若手、豊かな音色響かせる アルゲリッチ音楽祭フィナーレ【大分県】 第23回別府アルゲリッチ音楽祭

豊かな音色を響かせる上野耕平(右)と高橋優介=大分市の平和市民公園能楽堂

 第23回別府アルゲリッチ音楽祭のフィナーレを飾る「上野耕平サクソフォン・リサイタル」が17日、大分市牧緑町の平和市民公園能楽堂で開かれた。

 上野は2014年の第6回アドルフ・サックス国際コンクールで2位に入賞するなどし、国内外で活躍する気鋭の若手。ピアノの高橋優介が共演した。

 マスネ「タイスの瞑想曲(めいそうきょく)」で幕開け。その後、ドビュッシー「ラプソディ」やデュクリュック「ソナタ 嬰ハ調」、武満徹「小さな空」などで多彩な音色を響かせた。

 このうち、長生淳の「『天国の月』アルトサクソフォンとピアノのための」は息の合ったハーモニーで、表情豊かに演奏。会場からは惜しみのない拍手が送られた。

 大分舞鶴高3年の増野遥馬さん(18)は吹奏楽部の仲間と共に鑑賞。「一つ一つの音から情景が伝わってきて、とても良かった」と話していた。

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