さいたまから世界へ…JICA海外協力隊員6人が市長表敬 知識、経験生かし活動へ「世界は広いと伝えたい」

JICAの海外協力隊員として派遣される6人と清水勇人市長(中央)=14日、さいたま市役所

 国際協力機構(JICA)の海外協力隊員として、アジアやアフリカに派遣される埼玉県さいたま市出身や在住の6人が14日、市役所を表敬訪問し、清水勇人市長らに活動する内容を報告した。清水市長は一人一人に記念品を手渡して握手を交わし、「頑張ってきてください」と激励した。

 6人はモロッコにパソコンインストラクターとして派遣される井出森洋さん、インドネシアに日本語教育で派遣される吉原三恵子さん、モロッコに日本語教育で派遣される町田優子さん、カンボジアにサッカー指導で派遣される小松工さん、タイに派遣される布施谷夏子さん、キルギスに派遣される和田絢子さん。

 布施谷さんは人身取引の被害に遭った少女らの保護施設で、心のケアなどを担当する。小学校の養護教諭で、「(日本の)子どもたちに、世界はもっと広いと伝えたいと思った。タイの子どもたちとつなぐ架け橋になれる活動もしていきたい」と抱負を語った。

 作業療法士の和田さんは、市立病院、市立ひまわり特別支援学校での勤務経験を生かして、肢体不自由の子どものリハビリテーションに従事する。「海外に行くことでマイノリティーになり、気持ちで共感することのできる経験を積めればと思う」と話していた。

 6人は今年7~9月に現地に渡航し、1年半~2年の間、活動する。

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