ライスのアーセナル初インタビュー「アルテタ監督の存在がここに来た理由」

7月15日、アーセナルはウェストハムからイングランド代表MFデクラン・ライスを獲得したことを発表した。

ウェストハムのユースを経て2017年にトップチームデビューを飾って以降、ライスはウェストハム一筋を貫いてきたが、今夏の移籍が確実視されていた。24歳ながらすでにプレミアリーグの出場試合数は200を超え、中盤の選手として世界でも有数と評される実力を備える。さらにイングランド国籍を有することもあり、その移籍金は高騰すると見られていた。

アーセナルはウェストハムに3度のオファーを送り、結局、総額1億500万ポンド(約191億円)の移籍金で交渉が成立。アーセナルにとってこの移籍金は、2019年にリールからニコラ・ぺぺを獲得した際の7200万ポンド(約131億円)を大きく上回るクラブレコードである。また、イングランドの2クラブの間で行われた移籍での史上最高額となり、チェルシーがベンフィカからエンソ・フェルナンデスを獲得する際に費やした1億700万ポンドに続き、プレミアリーグ史上2番目の額となった。

そんな“今夏最大級の注目株”となっていたライスが、アーセナル加入後初となるインタビューに応じた。
 

◉デクラン・ライス 初インタビュー(動画はこちら

ーーついにアーセナルの一員になりました。どんな気分ですか?
「まず、ここまでサポートしてくれたアーセナルのファンに心から感謝を伝えたいです。本当に圧倒されました。数カ月にわたって(去就に関する)様々な憶測が飛び交っていました。 もちろん、できるだけ早く終わらせて、落ち着きたかったと思います。こうしてチームでの初日を迎え、家に帰ってきたような気持ちです」

ーーここ数週間とても忙しかったと思いますが、どんなことを感じましたか?
「ウェストハムとは特別な関係を築いていました。彼らへの愛とサポートがあったので、離れるのは本当に辛かったです。アーセナルのようなビッグクラブに求められたら、それを断るのは本当に難しいものです。キャリアは一度しかありませんし、ミケルやチームの皆がここで築いているものを信じています。アーセナルでの未来が本当に楽しみです」

ーーあなたとって大きな決断であり、キャリアにおける重要な瞬間だったと思います。「この移籍は正しい選択だ」と確信した要因は何でしょうか?
「ここ数シーズン、アーセナルが歩む道を見守ってきました。2021/22シーズンは5位に終わりましたが、ミケルが志すプレースタイルが見て取れました。そして昨季は、ほとんどすべての相手を撃破し、素晴らしいシーズンを過ごしました。ミケルの仕事ぶり、スカッド、チームの若さ、チームを取り巻くエネルギー、そしてアーセナルをいるべきところに戻すという挑戦。それは私にとって大きな意味があることですし、ファンが望んでいることでもあります。私は選手として、より大きな成功を収めたいとハングリーにやってきました。この素晴らしいクラブで最高の年月を過ごしたいと思っています」

ーー監督について言及されましたが、今後、ミケル・アルテタと一緒に過ごす時間がどれくらい楽しみですか?
「本当にワクワクしています。Amazonのドキュメンタリー(All or Nothingシリーズ)を見れば、彼が選手たちとともに、どのように物事に取り組んでいるかが分かると思います。コーチとしてだけでなく、心理学的にもどれだけうまく選手と接し、向上させているかが分かるんです。彼の存在こそが、私がここに来ることを決めた最大の理由です。彼が私の能力を最大限に引き出してくれると信じていますし、ミケルこそが私を“ネクストレベル”に導いてくれる監督だと思っています。彼と一緒に仕事をするのが、本当に楽しみです」

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