れいわ大石晃子共同代表 元TBS支局長山口敬之氏への賠償命令も「95%主張が認められた」「改めて反省してほしい」

れいわ新選組共同代表の大石晃子衆院議員が18日、東京地裁での判決を受け、国会内で会見を開いた。この日、東京地裁(荒谷謙介裁判長)は、大石氏のツイートが名誉毀損にあたるとする元TBSワシントン支局長の山口敬之氏の訴えを一部認め、大石氏にツイートの削除と22万円の賠償を命じていた。

大石氏は「判決文を読むと95%…私がした2つのツイートが正当な論評であるという主張が全面的に認められたが、クソ野郎というワードについて、人身攻撃に及んでいるものといえるから論評の域を逸脱したものといえるという判決となりました。これについて不服、不当だと考えております」などとして、控訴する考えを明らかにした。

山口氏側は、2019年12月19日に大石氏がつぶやいた「伊藤詩織さんに対して計画的な強姦を行った」「1億円超のスラップ訴訟を伊藤さんに仕掛けた、とことんまで人を暴力で屈服させようとする思い上がったクソ野郎」のツイートが、名誉毀損にあたるとしていた。一方、大石氏側は「事実に誤りがない限り、論評は自由。いずれのツイートも公正な論評である」として、請求棄却を求めていた。

大石氏は「最初判決を聞いたときに、負けたんちゃうかという印象を持ったが、95%私の論評ツイートが正当であったということが認められた上で、残した課題があるという全体構成なのかな」と話した。

大石氏の代理人、佃克彦弁護士は「クソ野郎は言い過ぎだという判決です、と言っていい」とコメントした。ツイートの「計画的な強姦をおこなった」と「1億円超のスラップ訴訟を伊藤さんに仕掛けた」という部分について、判決で「公正な論評であって、違法性はない」「前提事実は真実であった」と認めているとした。

判決文によると、「クソ野郎」の表現については「原告に対する人身攻撃に及んでいるものであるということができるから、意見ないし論評の域を逸脱したものといえる」とした。

大石氏は「山口氏は私がクソ野郎と言ったことに対して人身攻撃だと主張されてきて、その部分を裁判所が認めている。何を言っているんだと。強姦という人身攻撃をしたのは山口さん、あなたでしょとしか言いようがない。人身攻撃だという相手方の主張が、一部だけ認められた」と語気を強めた。

ツイートの削除命令も不服とした大石氏は「損害賠償のごく一部の額が認められた場合、あちら側に正当性があったという印象になりがちだと思うが、判決文を読むと、山口氏のやったことが悪いという部分が多く認められている。山口氏も判決文を全文読んでいただいて、改めて反省してほしい」と、山口氏に猛省をうながしていた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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