コロナ補助金で家電購入 28万円分、技師を戒告

 大阪府立中河内救命救急センター(大阪府東大阪市)の男性技師が2021年、業者に医療機器約1200万円分を納入させた際、業務とは直接関係のないマッサージ機器やコーヒーメーカーなどの家電製品約28万円分も納入させていたことが18日、センターへの取材で分かった。納入費には国から交付された新型コロナウイルス関連の補助金「空床補償」が充てられた。

 センターは22年3月、技師を戒告の懲戒処分にした。家電は全て技師が買い取った。

 センターによると、技師は医療機器の入札を担当。21年1月の医療機器の発注先を決める入札を前に、業者に対して家電製品を含む計1200万円分を明細に記載せず見積書を作成するよう依頼。入札は要求に応じた業者が落札した。

 同センターは「家電は福利厚生の一環で、医療提供体制の確保のため」としつつも「府民の信頼を損ねる行為で申し訳ない」とコメントした。

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