【香港】4~6月の失業率2.9%、45カ月ぶり低水準[経済]

香港政府統計処が18日発表した4~6月の失業率(速報値、季節調整済み)は、前期(3~5月)を0.1ポイント下回る2.9%だった。19年7~9月(2.9%)以来の低水準となった。

業種別の失業率は、主要8業種のうち4業種が改善し、2業種が悪化、2業種が横ばいだった。改善は「建築」(4.2%)と「小売り・宿泊・飲食サービス」(4.0%)、「運輸・倉庫・郵政・宅配サービス・情報・通信」(3.2%)、「金融・保険・不動産・専門サービス・ビジネスサービス」(2.5%)で、前期からそれぞれ0.1ポイント、0.2ポイント、0.1ポイント、0.1ポイント低下した。

「貿易・卸売り」(2.8%)と「その他業種」(3.1%)は前期をそれぞれ0.1ポイント、0.3ポイント上回った。

横ばいの2業種は「製造」(4.1%)と「公共行政・社会・個人サービス」(1.6%)。

■10代が悪化

年代別では、最も厳しい雇用状況にある「15~19歳」(11.2%)が前期から2.6ポイント悪化し、5期ぶりに10%を上回った。「20~29歳」は前期から0.5ポイント悪化して5.5%となった。

30代以上は「30~39歳」(2.3%)、「40~49歳」(2.5%)、「50~59歳」(2.9%)、「60歳以上」(2.4%)となり、いずれも0.1ポイント低下した。

4~6月の失業者数は前期から500人増えて11万3,600人。就業者数は1万5,000人増の368万8,800人で、労働力人口は1万5,400人増の380万2,400人だった。

就業時間が基準に満たない不完全就業者(パートタイムなど)が労働力人口に占める比率を示す不完全就業率は1.1%で、0.1ポイント低下した。

政府労働・福祉局の何啓明局長代行は、今後の見通しについて「経済活動の回復がさらに進み、労働市場は今後数カ月改善が続くだろう」と予測した。

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