佐野・道の駅たぬま 23日から「お化け屋敷」 4年ぶりに夏の風物詩

道の駅どまんなかたぬまのお化け屋敷のモチーフとなる「四谷怪談」のイメージ図(同道の駅提供)

 【佐野】連日猛暑が続く中、吉水町の道の駅どまんなかたぬまの夏を象徴する催し「お化け屋敷」が23日、4年ぶりに戻ってくる。新型コロナウイルス禍で2020年以降、中止となっていた。都内の遊園地「浅草花やしき」のお化け屋敷なども手がけた全国屈指の地元職人による人形や仕掛けは、「怖さと同時に懐かしい」などと評判だった。背筋に“涼”を求める市内外のファンからの問い合わせが相次いでいる。期間は8月27日まで。

 同道の駅のお化け屋敷は施設オープン翌年の02年夏に始まった。創業100年超の丸山工芸社(田沼町)が仕掛けなどを手がけてきた。

 表情豊かな「佐野生人形」の制作で県の伝統工芸士にも認定されている柳誠(やなぎまこと)社長らが創作するお化け屋敷は、「まさに元祖といえば、夏といえばこれ。他にはない存在感がある」。同道の駅の川田裕一(かわだひろかず)管理本部長は語る。

 毎年5、6千人が楽しむという夏季に欠かせぬイベントだったが、新型コロナの感染拡大に伴って19年の18回で途切れていた。しかも19年は同社が火災に見舞われ、人形や機材などが失われた直後だったため、万全な準備をしての開催は5年ぶりとなる。

 今回は特に原点に返り「怪談 お化け屋敷」と銘打ち、日本三大怪談の一つ「四谷怪談」などをテーマとしている。ホール内を竹やぶで仕切り、「強い恨み」や「深い悲しみ」などの生々しい表情の人形と、不気味さを演出する数々の仕掛けを配置する。おどろおどろしい音響との相乗効果で「肝を冷やし涼しさ満点」(川田管理本部長)との期待が膨らむ。

 お化け屋敷の営業時間は午前10時~午後6時。入場料は1人400円で団体割引がある。(問)同道の駅0283.61.0077。

道の駅どまんなかたぬまのお化け屋敷を手がける丸山工芸社の柳誠社長(右)と柳亮太専務

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