復旧に4億3000万円 津幡町、大雨から1週間

水に漬かって処分された家財道具などを運び出す業者=津幡町中山

  ●県内住宅被害405棟に

 12日夜からの記録的大雨で水害に見舞われた津幡町は19日、応急復旧の事業費4億3087万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を町議会7月会議に提出し、可決された。財源は財政調整基金2億3087万円、町債2億円を充てる。

 発災から19日で1週間。石川県の同日午後3時現在のまとめでは、津幡町の住宅被害は339棟に増え、かほく市59棟など県全体で405棟となった。

 津幡町によると、町内では住宅被害のほか土砂崩れ631件が確認されている。一般会計補正予算は、町道などに堆積した土砂の除去や道路補修、倒木の撤去、ごみ処理施設使用料などに3億6千万円を盛り込んだ。このほか浸水した保育園や小学校、公民館の補修費などを計上した。

 矢田富郎町長は災害の詳細な規模が判明次第、9月以降の補正予算でも対応するとした。会議冒頭で「町民は必ずや復興を遂げ、災害を教訓に、さらに強固な安全安心の町となることを信じている」と述べた。

 かほく市、津幡町では19日も、浸水家屋の住民らが片付けに励んだ。能瀬川の氾濫で被害が甚大だった英田地区の中山では、業者による災害ごみの搬出なども続いた。

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