福井県内の海水浴場にイルカが昨年から出没し、今夏も美浜町の水晶浜海水浴場で海水浴客がけがをする被害が相次いでいる。イルカの生態や被害防止策について坂井市三国町の越前松島水族館の松原亮一館長に聞いた。
-美浜町のイルカは、昨年に福井市の海水浴場などに出没していたイルカと同じ個体か。
「はっきりと分からない。種類はミナミバンドウイルカとみられる」
-今夏は美浜で多くの目撃情報があり、被害も出ている。
「美浜というより人に執着し、居座っていると考えられる。イルカは本来、餌を求めて沖に生息する。浅瀬には餌がないため来る意味がない。人目当てに浅瀬に来ているのではないか」
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-イルカに出くわしたらどう対応したらよいか。
「すぐに陸に上がってほしい。『近づかない、触らない、餌をやらない』が大原則。人が近づくとイルカは徐々に慣れていく。次の人、また次の人の被害につながってしまう」
-県内の海水浴場では超音波の発信器を取り付けるなど対策を講じている。
「効果はあまりないのではないか。最初は嫌な音に感じても、害がないと学習してしまえば克服してしまう。周波数を毎日変えると効果はあるかもしれない」
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-海水浴場の安全な運営に向けた対策は。
「海面から海底にかけて網を張り、海水浴場にイルカを入れないように仕切るのが最も安全だ。飛び越えないように海面からある程度の高さまで張ることも必要だろう」