ことしの梅雨明けは「南下型」 真夏の “猛暑日” 日数どうなる? 7月末からは10年に一度の高温予想も

中国地方・近畿地方・東海地方で梅雨明けが発表されました。梅雨が明けると夏本番。暑さがどうなるか気になる方も多いと思います。これからの暑さについてRCCウェザーセンターの 乙藤亮平 気象予報士の解説です。

RCCウェザーセンター 乙藤亮平 気象予報士
梅雨明けのパターンは一概に前線が北上するだけではありません。大きく分けると3つのパターンがあります。

▽「北上型」
前線が北上する典型的な梅雨明けのパターン。夏の太平洋高気圧の勢力が強まって前線を押し上げる形です。

▽「南下型」
今回は、このパターン。太平洋高気圧の勢いがなくなってしまって前線が南下して、そのまま消えてしまう形です。

▽「うやむや型」
前線近くに高気圧や低気圧などがいろいろあって、低気圧周辺で雨は降るんですが、気がついたら前線が消えていたという、うやむやなタイプです。

ことしの梅雨明けは「南下型」にあたりそうです。

乙藤気象予報士
この「南下型」は、最近だと2017年・2006年・1997年があたります。この3つの年の年間の猛暑日日数は、5日(2017年)・7日(2006年)・1日(1997年)と、最近35年間の平均(7.9日)に比べて少ない傾向になっています。

ただ、ことしの夏は日本周辺の海の状況が異なり、猛暑日が少なくなりそうだ…とは一概にいえない状況にあります。

乙藤気象予報士
現在、日本周辺で起きている現象を見てみると、夏の気温を上げる側に振れる傾向があるものと、下げる側に振れる傾向があるもののいずれもが起こっています。

▽エルニーニョ現象 夏の気温を下げる ▽最近まで続いていたラニーニャもどき 夏の気温を上げる ▽インド洋の海水温 夏の気温を上げる ▽最近の地球温暖化 大気全体の気温のベースを押し上げる

乙藤気象予報士
きょう20日に発表された中国地方の1か月予報では、太平洋高気圧の西への張り出しが強いと予想されるため、7月末~8月半ばの気温は高めの予想となっています。真夏の暑さの対策は必要になってきそうです。

© 株式会社中国放送