【ミャンマー】ヤンゴン米大使館、臨時代理大使が着任[政治]

最大都市ヤンゴンの在ミャンマー米国大使館はこのほど、臨時代理大使としてスーザン・スティーブンソン氏が10日に着任したと発表し、同氏の動画メッセージを公開した。

スティーブンソン氏は動画で、「挙国一致政府(NUG)や民族組織、市民社会、紛争解決に取り組む全ての人々を含む民主化運動を支持する」と語り、米国がミャンマーの国営銀行を含む100以上の個人や団体に制裁をかけ、軍政に圧力をかけてきたと強調。今後も国連や東南アジア諸国連合(ASEAN)を含む国際的なパートナーと連携し、軍政による暴力の被害者に緊急支援を提供すると述べた。

スティーブンソン氏は1994年に初めてミャンマーを訪れ、97年、2013年、14年にも訪問。北京や香港、メキシコシティ、バンコクに勤務した経験を持つほか、タイ北部にある在チェンマイ領事館では総領事を務めた。ヤンゴン着任前は米国務省情報調査局の首席次官補だった。

米国はミャンマー政変後の22年12月、トーマス・ラズロ・ヴァイダ駐ミャンマー米国大使の任期満了後に後任大使の派遣を見送った。軍政が新任大使の信任状を承認したと捉えられることを避けるためだ。その後は正式な大使を置かず、大使館のトップを臨時代理大使とし、ミャンマーとの外交関係を格下げした。米国は、11年まで続いた旧軍政期にも大使を置かなかった。

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