【美少女戦士セーラームーン】セーラー戦士が3回目の成人式開催!声優・深見梨加・篠原恵美インタビュー

写真左から、セーラージュピター/木野まこと役の篠原恵美さん、セーラーヴィーナス/愛野美奈子役の深見梨加さん 撮影:源 賀津己

セーラーヴィーナス/愛野美奈子役の深見梨加さんとセーラージュピター/木野まこと役の篠原恵美さんが、同じ誕生日である令和5年8月8日に還暦を迎え、この日に行われる生誕祭イベントの実施に向けて、クラウドファンディングに挑戦中です。

【写真33枚】生誕祭イベント応援リターンの内容と撮り下ろし写真

3回目の成人式と題されたこちらのイベントについて、またお2人にこれまでの歩みやこれからのことについてお聞きしました。

2人の誕生日8月8日に一夜限りの生誕祭イベントを実施

国民的アニメの『美少女戦士セーラームーン』シリーズにて、セーラーヴィーナス/愛野美奈子役を演じた声優の深見梨加さんと、セーラージュピター/木野まこと役の篠原恵美さんは、まったく同じ1963年8月8日生まれという縁があります。

今から27年前の平成8年8月8日には、デュオ「FUNKY TWINS」を結成して一夜限りの生誕祭イベントを実施。

そして現在、新たに3回目の成人式となる生誕祭イベント実施に向けて、クラウドファンディングを行っているお2人にインタビューを実施。

代表作である『美少女戦士セーラームーン』シリーズのお話から声優になるきっかけ、平成8年に行われたイベントの思い出や新たなイベントに向けた意気込みなどをお聞きしました。

代表作『セーラームーン』の思い出と声優デビューのきっかけ

――お2人の3回目の成人式となる生誕祭イベントが8月8日に実施されますが、まずは代表作でもある『セーラームーン』シリーズの思い出からお話を伺えればと思います。

深見:思い出は山ほどありますね! 放送していたのは5年間くらいで私は途中から参加していますが、その前からすでに人気作でした。

1週間のうち、『セーラームーン』関連の収録やイベントが4日はあって、すごく中身の濃い月日を過ごしました。

篠原:本当にどこから話せばいいのかというくらい、たくさん思い出があります。

深見:たとえば、当時あった東京ベイNKホールで大々的なイベントが行われたとき、声優陣でちょっとした寸劇をやったんです。みんな忙しかったから、収録終わりにちょっとした稽古くらいしかできなくて、当日のリハもボロボロで……。

篠原:そんなこともありましたね(笑)。

深見:でも本番になったら、全員バッチリ決めていて! 自分の見せ場は落とさないって気概があって、みんなすごいなと思いました(笑)。

篠原:梨加ちゃんは天使の衣装を着ていたんだっけ? 私はグリーンのドレスだったと思うけど。

深見:そう、天使になりました! クリスマスの時期のイベントだったので、(久川)綾ちゃんはトナカイになっていましたね(笑)。

――共演者やスタッフさんとも仲が非常に良い現場だったとお聞きしました。

深見:スタッフの方たち含めて、毎週飲みに行ったりプライベートで何回か旅行に行ったりしていましたね。

篠原:そうそう、収録がちょうど毎週金曜日の夕方から夜にかけてだったので、当時は行きつけのお店も決まっていました。

――もう少し時代を遡りまして、お2人のデビューは最初の成人式の頃と存じますが、声優の仕事についたきっかけは何だったのでしょうか?

篠原:私はもともと舞台の芝居に興味があったのですが、当時は声のお仕事をされている方は舞台もよくやっていらっしゃったんです。

声優になれたら舞台がやれると思って、大学生の頃に雑誌「ぴあ」のはみだしYOUとPIAに勉強会の募集を見かけて応募したことが、最初の取っ掛かりです。

デビューまではわりととんとん拍子で、大学を卒業する前に大きな役をやらせていただいて華やかなことも経験できましたけど、そこから鳴かず飛ばずの時期もありましたし、それこそ声のお仕事だけで生活ができるようになったのは、『セーラームーン』に参加する数年前くらいからですね。

深見:私の場合はアナウンサーになりたくて高校卒業後に専門学校に願書を出しに行ったのですが、ちょうどその時に声優科が新しくできたみたいで受付のお姉さんに「同じような基礎を学ぶからそっちの方が面白いかもよ?」って言われて、声優科に願書を出しちゃったのがきっかけで。

――すごいタイミングですね(笑)。

深見:もともと高校生の頃は、NHK杯全国高校放送コンテストにも出場するような放送部に入っていて、発声や滑舌は今よりも完璧だったんです。

それで養成所にも特待生みたいな形で入れたのですが、単に声が出せるだけでお芝居もやったことがないのにスタジオに放り込まれるような形でお仕事をするようになって、最初はすごく苦労しました。

それこそある種ゾーンに入るような経験ができたのは30代半ばくらいで、それまでは必死でしたね。

深見さんと篠原さんのデュオ「FUNKY TWINS」結成秘話

――お2人のユニット「FUNKY TWINS」結成についても伺えればと思います。まず、5人のセーラー戦士役の声優ユニットの「Peach Hips」での活動があったんですよね?

深見:そうですね、私と篠ちゃんはセーラー戦士の中でも後発隊だったので、ほかの3人にはすでにオリジナル曲があったんです。そこで、双子デュオのザ・ピーナッツの「恋のバカンス」曲をザ・落花生ズとして2人で歌ったのがきっかけです。

――なるほど、ちなみに同じ誕生日だと知ったのはその頃なのでしょうか?

深見:いつだったかなぁ。

篠原:でも『セーラームーン』が始まってからだよね。『セーラームーン』関係者の方に、もうひとり8月8日生まれの方がいて「一緒だね!」という話をしていたので。

深見:そこから、たまたま当時が平成8年だったので、8月8日の誕生日で888と非常におめでたい並びになるから「何かやる?」ということになって。

――オリジナル曲「Funky Twins ~ふたりは上機嫌~」を作成して、世田谷区玉川区民会館ホール(現玉川せせらぎホール)で開催された「8.8.8 FUNKY TWINS BIRTHDAY PARTY」に至るわけですね。

深見:思いっきり手弁当だったイベントでしたが、制作まわりを買って出てくださった方がいてくださったおかげで自分達がやる稽古などに集中できました。

篠原:本当にありがたかったですね。

深見:周りの方に支えられてできたイベントでした。

――ライブあり演劇ありの内容で、演劇は深見さんの書き下ろしなんですよね?

深見:女の子2人でセットや衣装もそこまで大掛かりじゃない15分くらいの内容の台本が探してもなかったので、しょうがないから自分で書きました(笑)。

イベントの内容は完全にわたしたちが主導で考えたものですね。

篠原:会場に来てくれた方にケーキを2人で食べさせたり(笑)。

深見:結婚式のファーストバイトみたいな感じで、時代を先取りしていましたね(笑)。

――ファンの方々の熱気はすごかったですか?

深見:当時はもう本当に自分達のことでいっぱいいっぱいで、全然(会場の)表に出られなかったのであとから振り返って感じられました。

当時はニフティサーブが全盛の時代で、各電子会議室から会場にお花を出していただいたのですが、それも写真で見て知りましたね。

新たな生誕祭へ向けたクラファンとこれからの声優としての活動の意気込みとは?

――そんな「FUNKY TWINS」が令和の世に27年ぶりに復活をして、新たに生誕祭イベント開催に向けたクラウドファンディングが開催中です。改めて経緯をお聞かせいただけますか?

深見:コロナ禍があって、皆さんと直接会える機会がなくなってしまっていました。この生誕祭を話の肴にと言いますか、皆さんで集まってどんな方が応援してくださっていてどんな風に喜んでくださるのかということを直接見てみたいという気持ちと、皆さんに何かお返しができたらという気持ちがありました。

クラウドファンディングでご支援いただいての実施という形になりますが、いただいた何倍もお返しできればという意気込みです!

篠原:前回のイベントと同様に、衣装も2人で探しているのですが今はお互いちょっと探して歩くだけで疲れてしまって(笑)。でも、今の私たちにできることを120%以上でお返しできればと思っています。

――クラファンのリターンに生誕祭への参加権などがありますが、どんなイベントになるのか教えてください。

深見:今回は前回のイベントをベースにして、歌あり朗読劇ありの内容にする予定です。

またアフターパーティーではディナーも兼ねた懇親会を会場近隣のレストランで実施して、皆さんとコミュニケーションが取れればと思っています。

――前回のイベントに参加されたという方はもちろん、ネット配信などで『セーラームーン』などを見て新たにお2人のファンになられた方も多いですよね。

深見:当時の平成8年8月8日のライブはネットでも見られないので、ぜひ今回のイベントに参加してくださいね! 来てくれた人に当時の動画の一部をお見せするなんてことも……ご希望があればですが!

篠原:そうね、いいかもしれない! でも、見比べないでくださいね(笑)。

深見:画質は当時のものなので悪いですけれども、手作り感とアナログ感は満載なので!

篠原:舞台が華やかになるように、風船とかを膨らませておいたり(笑)。

――最後に、3回目の成人式を機に、これからの声優としての意気込みについてお聞かせいただけますか?

篠原:定年のないお仕事なので、やらせていただける限りはやっていきたいですし、今は若い子たちに教える仕事もやらせていただいて一生懸命な姿を見るのが楽しいという気持ちもあります。

役者をやっている限りは、苦しかったり辛かったりすることは一生ついて回るので、昔は「どうしようどうしよう!」って焦るばかりだったものが、「そんなものだ」と3回目の成人式を迎えることで腑に落ちてきたと思います。なんとかなるさって!

深見:人生いろいろ大変なこともありますし、ダメだったり苦手だったりすることも含めて楽しめるようにはなりました。

すべてのことにプラスとマイナスの側面があって、『愛少女ポリアンナ物語』の「よかった探し」じゃないですけれど、プラスの側面を常に見続けて行った先に未来があると思っています。

――ありがとうございます。新たなイベントも非常に楽しみにしております!

深見:来てくださった皆さんに、何か少しでもプラスのエネルギーを感じていただければと思いつつ、実は私たちがすごくプラスのエネルギーをいただているということを実感できるような機会になるんじゃないかな、とも思っています。

深見梨加さんと篠原恵美さんのクラファンは7月31日まで実施中!

深見さんと篠原さんの生誕祭イベントは、誕生日の8月8日に開催予定です。クラファンページから生誕祭やアフターパーティーに参加できる各種リターンをぜひチェックしてみてください。

(Medery. Character's/ 加藤 真大)

© ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社