小山の乳児遺体、死因は頭蓋内損傷 生後数時間、死後4〜5日経過か

花が手向けられている乳児の遺体が発見された現場付近=21日午後6時30分、小山市城東2丁目

 栃木県小山市城東2丁目の空き地で19日夕、ビニール袋に入った乳児の遺体が見つかった事件で、県警は21日、司法解剖の結果、死因を頭蓋内損傷と発表した。乳児の頭頂部付近には骨折があったという。県警は死体遺棄事件を視野に捜査し、身元の特定などを進めている。

 県警によると、遺体は男児で生後数時間程度だったとされ、へその緒が付いた状態だった。16、17日ごろに死亡したとみられる。服は着ておらず、目立った外傷はなかった。頭頂部の骨折が産み落とされた際にできた可能性がある一方、暴行などがあった疑いも含め、県警は慎重に経緯を調べている。

 19日午後5時20分ごろ、通行人が赤ちゃんの遺体のようなものを見つけ、110番した。駆け付けた警察官が半透明のビニール袋に入った遺体を確認した。

 近所に住む通報者の60代男性は「スーパーのレジ袋のような袋から下半身が20センチくらい見え、すぐに赤ちゃんだと思った。びっくりした」と話した。遺体発見現場にはレジ袋に入ったごみのようなものなどが複数あったという。現場の空き地周辺には21日、花などが手向けられていた。

乳児の遺体が見つかった現場付近を調べる警察官=19日午後、小山市

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