施設園芸の先進地であるオランダ・ウエストラント市の職員らが20、21日、青森県むつ市の大規模トマト工場の建設予定地や農園などを視察した。市内で行われている農業の現状を確認し、技術協力の方向性を探った。
ウエストラント市で国際関係の業務を担当するシーシー・チョウ氏とイボ・マイヤー氏は、オランダ大使館の職員と共に19日から3日間、青森県を訪れた。
20日はトマト工場の建設予定地で、むつ市職員から工場の概要について説明を受け、市がどんな支援を行っているかや、工場で使用するバイオマスボイラーなどについて質問。イチゴやワイン用ブドウの農園も視察し、農家の人手不足の対策としてドローンを使った栽培などを提案した。
マイヤー氏は取材に「むつ市とは、ウエストラントの施設園芸で導入している多くの技術など、互いの知識を共有して連携していくことができると考える」と語った。21日に視察団と懇談した山本知也市長は「地域の企業がウエストラントの技術を吸収できる機会をつくっていきたい」と、今後の交流に期待を込めた。
両市は今年1月、施設園芸農業に関する交流促進と相互発展を目指す基本合意を結んでいる。