冷たい氷で「大暑」乗り切って 1日最大100トン製氷、太子町の工場

氷柱がずらりと並ぶ製氷工場=兵庫県太子町糸井

 23日は一年で最も暑いとされる「大暑」。兵庫県太子町の製氷工場では、かちわり氷の製造が最盛期を迎えた。氷点下10度に保たれた貯蔵庫には、重さ100キロを超す氷柱が所狭しと並べられ、出荷を待っている。

 創業69年を迎えた本田冷蔵の太子工場(同町糸井)。2月から24時間態勢で稼働し、夏場は1日最大100トンを生産する。大手コンビニが販売するアイスコーヒー用のカップ氷が、出荷量全体の98%を占めるという。

 同社の本田明良社長(75)によると、新型コロナウイルス感染症の対策が緩和されてイベントの開催が増え、需要はコロナ禍の前に戻りつつある。本田社長は「ピークは9月中旬まで続く。冷たい氷で体を冷やし、夏を健康に乗り切ってほしい」と話している。(辰巳直之)

© 株式会社神戸新聞社