全国高校総体出場校紹介 陸上 4種目で上位入賞を目指す大分舞鶴 【大分県】

九州高校体育大会の陸上北九州地区予選で大分舞鶴が躍動した。男子の走り幅跳びで河野隆之介(3年)が優勝、400メートルでは高木煌之介(同)が優勝、同種目で安心院大渡(同)が6位、1600メートルリレーで準優勝、女子の100メートル障害で後藤若奈(2年)が3位となり、全国高校総体(インターハイ)の出場権を獲得した。

1600メートルリレーでは、河野、高木、安心院の3年生に荒川諒(2年)が加わり、3分9秒53の好タイムで22年ぶりに県記録を更新した。上杉貴志監督は「ポテンシャルの高い選手がそろっていたが、効率よく、質の高い練習ができた結果」と充実感を漂わせた。前大会記録を保持していた佐伯鶴城を指導した上杉監督は「22年前はインターハイで2位になった。県記録を更新した以上は日本一を狙うしかない。それだけの力は十分にある」と言い切る。

躍進する大分舞鶴の選手たち

400メートルと1600メートルリレーで2冠を狙う高木は、「自分の走りを録画して分析し、課題を修正した」。北九州地区予選の400メートルでは、スタートは力まず、100メートル〜200メートルの区間で加速し、得意のコーナーで先頭に立ち、逃げ切る「必勝パターン」を確立。「この走りができれば日本一を狙える自信と感覚をつかんだ」。優勝後に足の痛みがあり、その後の1600メートルリレーでは思うような走りができず、不完全燃焼に終わった。それだけに全国高校総体では期するものがある。「誰よりも速く走り、トップで駆け抜ける」と語った。

高木の良きライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)する安心院も好調を維持する。練習から自分を追い込み、妥協を許さない芯の強さは他のメンバーを奮い立たせる。跳躍の選手でありながら短距離も走れる河野、自立心が芽生えた荒川も調子は上向き。後藤は「男子の勢いに乗っかって入賞を目指したい」と意気込む。

練習から互いを刺激し、競い合い、集中力を高めている。全国高校総体では日本一の期待がかかる。

切磋琢磨する3年生(左から高木、河野、安心院)

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS