フランス代表FWキリアン・エムバペがパリ・サンジェルマンのジャパンツアー帯同メンバーから外された件について、フランスサッカー選手労働組合(UNFP)が法的措置を検討しているという。イギリス『BBC』電子版が報じている。
エムバペは2024年6月30日までとなっているPSGとの契約を延長せず、来夏に契約満了で退団する意向をクラブに伝えたことで、PSGとの関係が悪化。
ナセル・アル・ケライフィ会長は、契約を更新するか、移籍金を残して今夏、退団するかの二者択一を迫ったが、エムバペ側から回答は得られなかったため、クラブ側はエムバペをジャパンツアーのメンバーから外した。現状、構想外の状態に置かれたと見られている。
これを受け、UNFPは次のような声明を発した。
「選手たちはあらゆる専門職の労働力と同じ労働条件が享受されなければならない。UNFPは、労働条件の悪化などを通じて従業員に圧力をかけ、退職を迫ったり、雇用主の要求を受け入れさせたりすることは、フランスの法律で断固、非難されているモラルハラスメントに該当すると考えており、雇用主にそれを伝える必要があると感じている」
「UNFPは、このような行為を行ったPSGに対し、民事上および刑事上の法的措置を取る権利を有している」
今夏の退団となった場合はレアル・マドリードへの移籍が有力視されているが、レアル・マドリード側は現状で彼の獲得に向けた動きは見せていない。
今回のジャパンツアー参加メンバーから外れたことにより、残留となった場合は試合では起用されない“飼い殺し”状態に置かれる可能性が高い。そうなるとUNFPからの法的措置は避けられず、フランスサッカー界全体を巻き込んだ大騒動に発展する可能性がある。