苦しむ姿見たくない…23歳アルバイト必死の説得、「サポート詐欺」被害防ぐ セブン、ファミマ店員に感謝状

左から西村美由紀さん、橋本昭文浦和署長、富谷柊介さん=21日午前、埼玉県警浦和署

 特殊詐欺被害を水際で防止したとして、埼玉県警浦和署は21日、管内のセブンイレブン浦和元町店のアルバイト富谷柊介さん(23)とファミリーマート浦和根岸店の西村美由紀さん(33)に感謝状を贈った。

 同署によると、富谷さんは先月15日、西村さんは同22日、いずれも自身が勤務する店舗において、電子マネー購入のために来店した80代の男性を見つけ、使用用途を尋ねると「パソコンでインターネット利用中にウイルス感染した」「問い合わせ先に電話したところ修理のために電子マネーを求められた」と説明したことから、不安をあおり修理を装って金銭をだまし取る「サポート詐欺」を疑い男性を説得し110番した。

 富谷さんは「男性が詐欺に遭って苦しむ姿を見たくない」と勇気をもって声をかけたと言い「身近なコンビニが詐欺の現場にならないようにこれからも気を付けたい」と話し、西村さんは「今回で声かけへの自信がついた」と笑顔を見せた。

 感謝状を手渡した同署の橋本昭文署長は「機転を利かせた通報によって水際で被害を防ぐことができ、感謝したい」と述べた。

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