高校野球岩手大会、ベスト4に公立勢3校 24日準決勝

盛岡商-一関学院 8回表盛岡商1死一、三塁、立花の犠飛で三走高橋遥が生還し、4-3と勝ち越す。捕手小原=きたぎん

 第105回全国高校野球選手権記念岩手大会第11日は22日、盛岡市のきたぎんボールパークと花巻市の花巻球場で準々決勝4試合が行われ、盛岡商、盛岡一、盛岡三、花巻東がベスト4に進出した。公立勢3校が勝ち進んだのは2019年以来、4年ぶり。

 盛岡商は、前回覇者で第2シードの一関学院に4-3で逆転勝ちし、21年ぶりの準決勝進出。盛岡一は第4シード盛岡四に2-1で競り勝ち、2年連続で名乗りを上げた。

 第3シード盛岡三は、9-0の七回コールドでシード専大北上を下して9年ぶりの4強進出。第1シード花巻東は8-1の七回コールドでシード盛岡誠桜を退け、新型コロナウイルス禍で中止の20年を挟み、5大会連続でベスト4に駒を進めた。

 23日は休養日で試合がなく、準決勝2試合は24日にきたぎんボールパークで行われる。

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 4―3の九回裏2死三塁。左翼へのライナーを盛岡商の立花晋一郎(2年)がグラブに収め、ゲームセット。21年ぶりの4強進出を決め、スタンドからは割れんばかりの大歓声。抱き合って喜び涙を流す選手も。竹村陽人主将(3年)は「まだ勝ったという実感がない。夢を見ているようだ」と笑顔を輝かせた。

 諦めなかった。前回覇者一関学院を2―3で追う八回1死二塁。打席に入った4番高橋遥都(2年)は重苦しい空気を振り払うかのようにほえた。「上から見て強くたたく」。全力で振り抜いた打球が左翼線二塁打となり同点。5番大塚晋平(3年)も中前打で続き、6番立花の犠飛で4―3と逆転した。右打者が下手投げ投手を苦にせず、しっかり踏み込んでボールを捉えた。

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