清陵高再編に質問相次ぐ 栃木県教委、宇都宮で説明会

県教委が入るビル

 栃木県教委は22日、第3期県立高校再編計画案の地区別説明会を宇都宮市の県総合教育センターで開き、全日制高の統合や中等教育学校への再編などを説明した。出席者からは定時制と通信制を持つ単位制の「フレックス・ハイスクール」へ再編する宇都宮清陵高に関して質問が相次いだ。

 会場には約60人が出席し、オンラインでも配信された。県教委の担当者が少子化や学習ニーズの多様化を受け、2024年度から進める計画案を説明した。

 27年度に全日制課程の募集を停止し、フレックス・ハイスクールへ再編する同校について、出席者から「今は民間にも似たような学校がある。子どもが集まるか」「利便性が良いとは思えず、定時制の子どもが通い続けられるか」などの意見が出た。全日制課程がなくなる点に関して「清陵は清原地域周辺の生徒が自転車で通える高校。地域のニーズを無視している」との声も上がった。

 県教委は「宇都宮地区も少子化は進むため、学級減は避けられない。学校現場からは、県央にも不登校経験者などを受け入れるような学びの場が欲しいという声が多数あった」として理解を求めた。

 説明会は今後、栃木、佐野、鹿沼、矢板、那須塩原、真岡、日光の各市でも開催する。

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