フン・セン首相独裁固める カンボジア与党圧勝

投票するカンボジアのフン・セン首相=23日、プノンペン(共同)

 【プノンペン共同】カンボジア下院選は23日投開票され、与党カンボジア人民党関係者は独自集計を基に、125議席中120議席前後を固め圧勝したと明らかにした。フン・セン首相(70)は独裁体制をさらに強固にした。初出馬し当選を確実にした長男フン・マネット氏(45)への首相継承を図る。政権側は有力野党を選挙から排除しており、選挙の公正さや世襲に国際社会の批判は必至だ。

 40年近く首相の座を維持してきたフン・セン氏からの継承時期が今後の焦点。同氏は香港フェニックステレビのインタビューで、下院選の約1カ月後にもフン・マネット氏の首相就任の可能性があると示唆した。ただ首相交代後も影響力を維持するとの見方が強い。

 1980年代を中心に続いた内戦からの復興に日本は国連平和維持活動(PKO)などを通じて関与。選挙管理委員会に専門家を派遣している。

 下院選での野党不在は2回連続。2018年の前回選で政権側は、前年の地方評議会(議会)選で躍進したカンボジア救国党を解党に追い込み、人民党が全議席を獲得した。

支持者との記念撮影に応じるフン・マネット氏(中央右)=23日、プノンペン(共同)

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