HISが東京・渋谷の変なカフェに自動調理販売機を導入、変なホテルへの展開も視野に

エイチ・アイ・エス(HIS)はこのほど、シリコンバレーのフードテックベンチャーであるYo-Kai Expressと提携し、HISが運営する変なカフェ(東京都渋谷区)にYo-kai Expressが開発した自動調理販売機を導入した。メニューは、変なカフェ限定の「Vietnam チキンフォー」(790円税込み)など7品を用意し、最短90秒で温かい麺類などの提供を可能に。HISの山野邉淳取締役上席執行役員は、「進化し続けることをコンセプトにしている変なカフェにふさわしい新たな試み。おいしいだけでなく無人で調理ができる利便性は、変なホテルや連携する自治体の施設などさまざまな場所での展開も視野に入る。人材不足といった課題解決にも対応できるものだ」と話す。

HISの変なカフェに設置される自動調理販売機## 省人化カフェで展開する新たな「温かい麺料理」

変なカフェは、2018年2月にオープンした協働ロボットがドリップコーヒーを提供する無人カフェ。変化・進化し続けることから付けられた店名からも、当初はホットのみの提供から始まったカフェだったが、現在はアイスメニューの提供や、夏場のスムージー、軽食などを提供している。ロボットを活用した省人化で運営が続けられている。

今回は、Yo-kai Expressが開発した自動料理販売機を店内に設置し、温かい食事の提供ができる環境を整備した。今回導入した自動調理販売機は、独自の解凍技術で最適な調理を行い、温かい麺類を提供する。決済方法は、キャッシュレスのみ(交通系ICカード、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済対応)

HISを起点に日本と世界をつなぐ

HISとYo-Kai Expressによる変なカフェへの自動調理販売機導入における発表会の様子(東京都渋谷区の変なカフェにて)

7月13日に開かれた記者発表会では、山野邉取締役が「今回は、米国西海岸のフードテックを取り入れた。自動調理機販売機では、海外の人たちに向けて日本で非常に人気なものを作り、体験を可能にしている。HISを起点に旅行だけでなく食も含めた事業を世界に打ち出して、日本と世界をしっかりとつなげていきたい」と取り組みの意義を語った。

このほか、発表会に参加したFood Tech Studio-Bites!の外村仁Co-Founderは「さまざまなチャレンジ精神を見せてくれるHISが新しいフロンティアを見せてくれた」、Yo-Kai Express JAPANの土屋圭司ゼネラルマネージャーは「これまで駅や空港、首都高のパーキングエリアなど、パブリックエリアや企業内に20台設置してきた。今回は5種類の新商品をも併せて販売する。自動調理販売機は温かい食事を24時間提供できるものであり、今回は隣接するHIS渋谷本店で提供する旅への需要喚起にもつなげたい」と述べた。

成功を近く山野邉取締役(中央)ら3人## 自動調理販売機で提供する7つのメニュー

HISの変なカフェに設置される自動調理販売機で提供されるメニュー

1、Vietnam チキンフォー 790円(税込み)※新商品、変なカフェ限定

2、Taiwan 牛肉麺 980円(税込み)※新商品、関東先行販売

3、桂花 熊本とんこつラーメン 980円(税込み)※新商品、関東先行販売

4、IPPUDO スパイシー坦々麺 980円(税込み)※新商品

5、喜多方 Shoyu 850円(税込み)※新商品

6、一風堂博多とんこつラーメン 980円(税込み)

7、しみしみお揚げ Dashi Udon 790円(税込み)

取材者 TMS編集部 長木利通

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