がん検診、全身MRIを活用 奥州市総合水沢病院、県内初めて

全身MRIがん検診に使用する装置=奥州市総合水沢病院

 奥州市総合水沢病院(菊池淳院長)は24日、全身MRIを使ったがん検診を県内で初めて開始する。多くの医療機関が実施する「PET-CT」検査と異なり放射線被ばくがなく、検査薬注射や食事制限も不要で体への負担が少ない。検査は20分程度で費用も比較的安く、がん検診の新たな選択肢として利用が増えそうだ。

 全身MRIは「DWIBS(ドゥイブス、背景抑制広範囲抑制強調画像)」とも呼ばれる手法で、頭頸(とうけい)部から骨盤までほぼ全身を撮影。細胞間の水分子の動きが制限されるがん組織の性質を利用し、目立つように画像化できる。肺の診断や消化管の小さい病変の発見はやや苦手とされる。

 予約受け付けを既に開始し、検査は24日からスタートする。検診時間は平日午前9~11時と午後1~3時。予約は同病院ホームページから申込書をダウンロードし、健康管理科へメール(kenkoukanri@city.oshu.iwate.jp)やファクス(0197.24.9091)で申し込む。問い合わせは同病院(0197.25.3833)へ。

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