高齢者向け自助具を開発、滋賀大生 手が届きにくい背中に湿布を貼る道具など

自助具の発表会で高齢者らと交流する滋賀大生(彦根市馬場1丁目・市北老人福祉センター)

 高齢者に活用してもらおうと、滋賀大(滋賀県彦根市)の学生が「思わず欲しくなる自助具」を作り、同市の市北老人福祉センターで発表会を行った。地元のデイサービスを利用するお年寄りたちにプレゼントされる。

 同大学の課題解決型授業の一環。学生18人が4月から、市北デイサービスセンターに通う高齢者に生活面の困りごとやニーズを聞き取り、「長柄型草刈りカマ」や、手が届きにくい背中に湿布を貼る道具、補聴器落下ストッパーなどを作った。

 高齢者らが見守った発表会では、用途や工夫した点、使用時の注意点を実演を交えて説明。「市販品と差別化が難しかったが、高齢者の要望に応え、いい経験になった」などと話す学生もいた。

 料理の際に使う火傷(やけど)防止アームカバーを手にした市内の田中よし江さん(80)は「手触りや手首付近の装着具合がよく、使いやすいと思う。若い人たちと接することもでき、すごくうれしい」と笑顔を見せた。

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