広島と長崎の「原爆の日」を前に、犠牲者を追悼する東京都主催のつどいが23日、開かれました。
つどいに先立ち葛飾区の会場近くに設置されている慰霊碑の前で、東京在住の被爆者らが犠牲者を悼みました。
遺族を代表して長崎被爆2世の佐戸恵美子さんが花を供えました。
佐戸恵美子さん
「原爆がどれほど悲惨なものか被爆2世の私が身に染みてわかっているので、絶対に二度と原爆を落とさないでくれ」
つどいの会場にはおよそ40人の被爆者が参加しました。
広島で入市被爆
「祖母を探すのに母親に背負われて広島に入りました」「祖父も母も死んでますし」「やっぱり慰霊ですね」
東京の被爆者団体・東友会の家島昌志代表理事は、「高齢化した被爆者には残された時間がない。核兵器廃絶はもとより、原爆犠牲者に国の償いを求める運動が実を結ばなければ、私たちは死んでも死にきれない」と訴えました。
東京都の被爆者数はことし3月末に初めて4000人を下回り3800人余りです。
東友会の湊武業務執行理事は「運動の継続は厳しい状況にあるが、核戦争の生き証人として生きて語り続ける」と誓っていました。