全国高校野球選手権大分大会は24日、別大興産スタジアムで準決勝が行われた。26日の決勝は明豊と大分商業の顔合わせとなった。
夏の甲子園に8度出場している明豊は3連覇が懸かる。準決勝では息の詰まる投手戦を制し、大分舞鶴を2-1で下した。先発の中山敬斗(3年)は8回を被安打4、1失点と好投し、9回のマウンドに上がった森山塁(同)が打者3人をしっかり抑えた。
大一番に向けて両校の監督、主将、キープレーヤーに話を聞いた。(大分商業は明日掲載)
◆決勝までの成績
準決勝 2-1大分舞鶴
準々決勝 6-2鶴崎工業
3回戦 15-1佐伯豊南(5回コールド)
2回戦 12-2大分豊府(5回コールド)
川崎絢平監督
(準決勝の大分舞鶴戦は)どこかでチャンスは来ると思っていたが、選手は最後まで諦めず、よくひっくり返した。舞鶴は守備に隙がなく、敵ながら、勝つチームはこんなチームだと思った。大量失点しないチームなので、(追加点を与えず)食らいついた。8回は四球からチャンスをものにできたのは良かった。
(決勝に向けて)これまでのいいところを見るのではなく、悪いところ、修正しなければいけない部分に目を向けたい。準決勝では日頃は起きないようなミスが出て、守備が乱れた。次も苦しい試合になると思うが、それを乗り越えてこそ優勝がある。いつも以上のことはできないので、いつも通りのプレーができるようにしたい。
キャプテン 西村元希(3年)
(準決勝は)苦しい試合だったが、冷静に試合ができた。相手投手の糸永くんはコントロールが良かった。序盤から打ち上げる場面が多かったので、もう一度集中力を高めて、ボールを見極めた。逆転の場面は四球を選んでから始まった。決勝もしっかり狙い球を絞って、つなぐ野球をしたい。
厳しい試合で勝利し、決勝を迎えることができるのは大きい。あと1勝で甲子園。これまで練習してきたことを信じてやるだけ。個人としては何一つチームの勝利に貢献できていない。春はけがで試合に出ることができず、迷惑もかけた。決勝の大一番ではチャンスで1本打って、チームを盛り上げたい。
ピッチャー 森山塁
(準決勝はチームが8回に逆転し、9回からマウンドに立った)シビレる場面で出番が来た。監督からは、いつでも投げられる準備をしておけと言われていた。マウンドに向かう時は緊張したが、みんなに「お前なら絶対に抑えられる」と言葉を掛けられ勇気をもらった。目の前のバッターに集中し、打てるものなら打ってみろという気持ちで投げた。緊迫した場面で投げることができ、決勝に向けていい経験ができた。
次もマウンドに立つ準備はできている。ロースコアの展開になるとは思うが、しっかり最少失点に抑えて、試合をつくりたい。「勝負の神様は細部に宿る」。これまで私生活を見つめ直し、野球に取り組んできた。できることは全てやってきた。まずは決勝に勝つことを考えたい。
(柚野真也)