豊後大野市の吉良酒造が「食べるあまざけ」開発 「健康づくりに」アピール【大分県】

新商品「酒蔵の食べるあまざけ」を開発した吉良酒造の吉良享子専務=豊後大野市緒方町
吉良酒造の「酒蔵の食べるあまざけ」(左が「しろ」、右が「くろ」)

 【豊後大野】豊後大野市緒方町下自在の吉良酒造(吉良文紀(ぶんき)社長)は、新商品「酒蔵の食べるあまざけ」を開発した。日本酒醸造で培ったこうじ作りの技術を生かした発酵食品。火入れをせず、ビタミン類や酵素などが生きているため夏バテ防止や整腸作用などの効果が高く、「健康づくりにもつながる」とアピールしている。

 酒類以外の製品を手がけるのは初めて。飲む甘酒は各地の酒造メーカーが製造しているため、県内では珍しい食べるタイプを選んだ。吉良社長(74)と妻の享子(たかこ)専務(71)が今年2月から試作。こうじ菌や仕込み温度を変えながら何度も改良を重ねてきた。

 完成した商品は「しろ」と「くろ」の2種類。水を加えずに米とこうじだけで造っており、アルコール分は含まれていない。とろっとした食感で、しろはまろやかな甘み、くろはさっぱりとした酸味が特徴。ともにヨーグルトのトッピングやスムージーに入れるのがお勧めという。

 生産には小まめな温度管理が必要。昼は30分、夜は3時間おきに温度をチェックするなど手間をかけ、鮮度の高いものを販売するため少量ずつ製造する。

 享子専務は「完全無添加の健康食品で、いわば『食べる点滴』。おいしいものができたので、ぜひ味わってもらいたい」と話している。

 180グラム入りで、税込み864円。問い合わせは吉良酒造(0974.42.2205)。

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