染色・田中丸亮子さんら60点披露 「服飾手芸文化の会」発足40年で展示会

絞り染めのタペストリーなど代表作を展示する田中丸亮子さん=多久市中央公民館

 多久市服飾手芸文化の会の発足40周年を記念した「田中丸亮子とその仲間たち展」が、同市北多久町の市中央公民館で開かれている。染色に取り組む88歳の田中丸会長の絞り染め作品を中心に、会員らの力作約60点が並ぶ。27日まで。

 中学の美術、家庭科教師を経て、30歳のときに結婚を機に多久に移り住んだ田中丸会長は市内手芸教室で染色と出合った。1982年10月、ファッションデザインなどに打ち込むメンバーらと同会を立ち上げた。

 田中丸会長は現在も宇宙や地球環境などをテーマに創作活動を続ける。40周年展では、国内外の美術展で評価を得た代表作の「21世紀宇宙は…」(99年、絞り染め)、「地球に緑は残るのか」(同)など、絞り染めや版染めのタペストリーなど22点を紹介。一緒に活動を続けている市内外の会員14人は、布や皮の工芸品、ペーパークラフトなどを飾っている。

 田中丸会長は「会員の高齢化も進んでいる。今回の展示を通じ、服飾手芸の魅力が若い人に伝われば」と話す。(市原康史)

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