山下健太、インタープロト第2大会で連続ポール・トゥ・ウィン「2連勝は久しぶりなので、良かったです」

 7月22~23日、静岡県の富士スピードウェイで、IPSインタープロトシリーズ・パワード・バイ・KeePerの2023年シーズン第2大会が行われ、山下健太(NAVUL)が日曜日に実施された2レースで連勝を飾った。

 雨中のレースとなった開幕戦と打って変わって、週末を通して晴天に恵まれたIPS第2大会。22日(土)に行われた予選では、順位が目まぐるしく変動するなか山下が、1分45秒629というタイムで今シーズン初のポールポジションを獲得した。

 トップから100分の9秒差で、宮田莉朋(人馬一体ドライビングアカデミー)が2番手に。さらに阪口晴南(INGING MOTORSPORT)がコンマ1秒差で続くなど、上位8台が0.4秒以内にひしめく大接戦の予選となった。

 明けた23日(日)の決勝日はレース1、レース2ともに9周での戦いに。第3戦として行われたレース1は、スタート直後から山下が後続に対するリードを築く一方、後方では阪口がオープニングラップで宮田を交わして2番手に浮上する。

 また、ジュリアーノ・アレジ(表参道メディカルクリニック)と小高一斗(NETZ NOVEL MIE)によるサイド・バイ・サイドなど、各所で熱いバトルが繰り広げられた。そんななか首位を走る山下は、安定した走りを続けてトップチェッカー。今季初優勝を飾った。2位は阪口、予選2番手の宮田が3位となっている。

インタープロトシリーズ第2大会富士レース1・2023年シーズン第3戦決勝

 レース1のフィニッシュ順でのグリッド再整列が行われた後、すぐにレース2/第4戦がスタートした。先のレースを制した山下はここでも速さを見せ、1周目から後続に対して1秒以上の差をつけていく。

 対して2番手争いは熾烈なものとなった。阪口と宮田に加えて、4番手グリッドからスタートした野尻智紀(J-POINT)と5番手福住仁嶺(キーパー号)がこの争いに参加。4台によるバトルが勃発した。ここでは野尻が勝負強さを発揮し、オープニングラップのダンロップコーナーで宮田を攻略すると、7周目には最終パナソニックコーナーで阪口もかわして2番手に浮上する。

 全日本スーパーフォーミュラ選手権2連覇チャンピオンは、勢いに乗って山下を追いかけたが逆転には至らず。この結果、山下が第2大会の両レースを制することとなり野尻がレース2の2位、同3位には阪口が入っている。

 なお2連勝を飾った山下によると、レースウイーク中にギアボックスに不具合が出ていたが、幸いにもレース中には起きなかったという。

「今週末はずっとクルマ自体の調子は良かったのですが、時々ギアが落ちないトラブルが出ていて、それだけが気になっていました。でも、決勝は1回も出なかったのでビックリしました」と山下。

「2レース目の最後はタイヤがタレてきていましたが、後ろとも離れていたし、そこまで全力で走らなくても良かったので、タイヤの状況に合わせて走っていました。2連勝は久しぶりなので、良かったです」

 計5台で争われたSUPRAクラスは、予選から速さを見せていた坪井翔(TR SUPRA)が2戦2勝をマーク。CCS-Rクラスは山内秀輝(NTP SUPRA)の1台のみがエントリーし予選と決勝を戦った。

 2023インタープロトシリーズの次戦・第3大会は、9月23日(土)から24日(日)にかけて、ふたたび富士スピードウェイで開催される予定だ。

第2大会のレース1とレース2ともにポール・トゥ・ウインを達成した山下健太
レース2で2位となった野尻智紀(J-POINT)

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