「コメント控える」松野官房長官、保険証廃止で萩生田政調会長に距離

 自民党の萩生田光一政調会長が来年秋に健康保険証を廃止しマイナンバーカードに一本化する政府方針について見直しを促していることを巡り、松野博一官房長官は25日の定例会見で「発言の詳細を承知しておらずコメントは差し控える」と距離を置くとともに、「2024年秋以降の1年間の経過措置も踏まえ国民の不安を払拭する」と説明。萩生田氏の見直し論を事実上突っぱねた。

 政府と与党間の溝が露呈した格好だが、2人は故安倍晋三元首相の派閥で後継会長の座を争う関係でもあり、政局絡みの様相も呈してきた。26日には同カードを巡り参院集中審議が開かれる予定で、河野太郎デジタル相(衆院神奈川15区)ら関係閣僚が野党から矛盾を追及される可能性も出てきた。

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