指名手配の袁弓夷氏の家族が連行

香港警務処国家安全処は7月24日、指名手配中の袁弓夷氏の長女の袁彌望氏、息子の袁彌昌氏、その妻の容海恩氏(立法会議員)を連行し捜査への協力を求めた。同日の香港メディアによると、袁彌昌氏は政治学者で、先に国家安全処が海外逃亡した8人を指名手配してから2週間を経て事件にコメントした。袁氏は日本、米国を旅行し、米ロサンゼルスでイベントに参加した際に父の袁弓夷氏と短時間接触したことを明かした。ただし政治について話してはしておらず、世間話をしただけと強調した。また妻の容氏の提案を受け入れ、父親との金銭のやり取りは避けて法律リスクに触れないようにしたという。袁氏は「袁家では一貫して他の家族の政治活動に干渉しないことで合意している。私も父親も他の家族も同様。私も父を助けることはない」と述べた。74歳の袁弓夷氏は2020年に香港を離れてから度々、外国当局に香港の官僚と司法関係者に対する制裁を要求し、『看中国』香港チャンネルの中継で「中国共産党を消滅させなければならない」と述べ、軍をつくり武力で香港人の主権を勝ち取り、「香港自由灯塔基金」を設立しファイブアイズ諸国に中国政府に対抗するロビー活動を行っている。22年4月にはロンドンとシドニーで「香港会議」を設立し香港人1人1票の民選で現政権を転覆し、外国政府に香港人が住民投票自決権を持つことに支持を求めるロビー活動を行うと表明している。

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