県内最大のスケートボード場 志賀町が8月着工 来年3月、屋外エリア開業

アーバンスポーツの完成イメージ図(志賀町提供)

 志賀町は8月、同町富来領家町の増穂浦海岸に県内最大のスケートボード場を着工する。能登では初の公設の競技施設で、来年3月に初心者が楽しめる屋外エリアを先行して完成させ、来年度から上級者用の屋内エリアの整備に取り掛かる。愛好家を呼び込むとともに競技者の育成に力を入れ、スポーツによるにぎわい振興につなげる。

 全体の整備費は5億5527万円。25日に開かれた町議会臨時会で、屋外エリアの工事請負契約の議案が可決された。2億1434万円で南建設(志賀町高浜町)が請け負う。

 スケートボード場「アーバンスポーツ(仮称)」は、宿泊施設「シーサイドヴィラ渤海(ぼっかい)」に隣接するテニスコート場と芝生広場の計約9800平方メートルを再整備して設ける。東京五輪銅メダルの中山楓奈選手(富山市)が所属しているムラサキスポーツが監修する。

 全体のうち約6750平方メートルが屋外エリアで、さまざまな形状や角度の坂に変更可能なセクション(障害物)や、スケートボードで飛び乗れる手すりや階段を整備する。ボードやヘルメット、プロテクターを貸し出す。イベント広場としての利用も予定する。

 屋内エリアは将来的な国際大会誘致も想定して整備する。

 県内の公設競技施設は、金沢市が2006年に整備した「東金沢スポーツ広場スケートボード場」が唯一で、志賀町の施設は東金沢の約10倍の広さになる。

 スケートボードは2020年東京五輪の正式種目に採用され、人気が高まっていることから、町は公設施設の整備を決めた。小泉勝町長は「スケボーの聖地に育て、交流人口の拡大で富来地域を活性化させたい」と述べた。

 町は8月21日から9月29日まで施設の愛称を募る。

 臨時会では、町役場本庁舎の非常用発電機改修工事に関する工事請負契約締結など4件を可決し、閉会した。改修工事は池田建設(同町清水今江)が1億2138万円で請け負う。

志賀町スケボー場地図

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