2015年春の選抜高校野球大会で敦賀気比高校を福井県勢初の優勝に導き、北陸勢として春夏通じ初めての甲子園制覇をもたらした同校野球部の東哲平監督(42)が7月25日、開催中の第105回全国選手権記念福井大会をもって退任すると明らかにした。後任はコーチ陣が担う予定。
東監督は母校の同校野球部コーチを経て、11年から監督を務めていた。退任理由について「自分の中で10年と考えていた。この夏で区切りをつけようと思っていた」と述べた。今後については明言しなかった。
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監督在任中は甲子園春夏通算21勝を上げ、オリックスの山崎颯一郎選手らプロ選手も輩出。15年の選抜大会優勝は平沼翔太選手(現・西武)をエースに擁して戦った。コーチ時代には米大リーグ、レッドソックスの吉田正尚選手の指導にも当たった。
12年間の監督生活を振り返り「甲子園の舞台にたくさん連れていってもらった。素晴らしい選手たちに出会え、良い勉強をさせてもらった。感謝でいっぱい」と述べた。
選手には、この日の試合後に初めて退任の意向が本人から伝えられた。浜野孝教主将は「厳しい中にも優しさがあった。苦しい時に寄り添ってくれ、選手を最優先に考えてくれた素晴らしい監督だった」と語った。