岩崎一男さん(玄海町教育長)躍動の切り絵展 7月30日まで、佐賀市

「切り絵を楽しみ、取り組んでもらいたい」と話す岩崎一男さん=佐賀市のトネリコカフェ

 玄海町教育長の岩崎一男さん(65)=唐津市=の切り絵展が、佐賀市のトネリコカフェで開かれている。唐津くんちやバルーン、ビートルズなど多様なモチーフを描写している。30日まで。

 唐津市や伊万里市、玄海町の小学校で校長を務めた岩崎さんは、30歳のころ、切り絵作家戸田幸一さんの画集を見て感動し、独学で始めた。定年退職までの11年間で児童約500人に似顔絵をプレゼントするなど、仕事と両立させながら制作を続けてきた。「似顔絵は“嫌”と言われたらどうしようというプレッシャーがあり、相当作り直した」と振り返る。

 唐津城を上から捉えた作品は、上空を舞う鳥からの目線で、虹の松原、鏡山も一つの画面に収める。唐津市にある町屋を昔懐かしいタッチで、唐津くんちや長崎くんち、博多祇園山笠など、躍動感あふれるモチーフを丁寧に表現する。

 昨年の佐賀美術協会展では、玄海みらい学園の体育大会を描いた作品が入賞した。唐津市内の切り絵教室などで楽しさを伝えている岩崎さんは「完成が近づくと下書きと違ってくるが、面白くなる。作品を見て切り絵を知り、やってみてほしい」と話す。土曜店休。30日は在廊予定。(福本真理)

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