コンビニの電子マネー詐欺防ぐには モデル店舗を認定、滋賀・湖南

高額電子マネーを置いたレジカウンターで、架空料金請求詐欺で表示される警告画面を印刷したカードを持つ水野さん(湖南市菩提寺)

 高齢者の特殊詐欺被害を防ごうと、滋賀県警甲賀署が、ローソン甲西菩提寺店(湖南市)を被害防止モデル店舗に初めて認定した。主にパソコン修理名目の詐欺を想定した対応を行う。署は、成果が出れば、管内のコンビニに広げたい意向だ。

 モデル店では、1万円以上の電子マネーの販売場所をレジカウンター上にした上で、高額電子マネーの購入者向けに、架空料金請求詐欺でパソコンなどに表示される警告画面を印刷したカードを設置。従業員が高齢者ら購入者に声を掛けやすくし、購入者も一目で詐欺と気づけるようにした。

 同署によると、高額電子マネーの購入者に声を掛けても「ほっといてくれ」など否定的な反応が返ってくることが多く、若いスタッフには心理的に重荷になるという。同店は5~6月に、70代男性2人の被害を未然に防ぎ、スタッフの意識が高いとして同署がモデル店を依頼した。

 同店のオーナー水野耕治さん(54)は「非常に光栄。コンビニ全体で詐欺被害防止に取り組むきっかけになれば」としている。

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