台湾に行ったら絶対行きたい「温泉リゾート」は朝ランにもおすすめ【台湾食べ歩きの旅#3 北投温泉編】

【台湾食べ歩きの旅③北投温泉編】北投温泉の坂をさらに登ったところにある地熱谷。午前9時から営業なのでランニング中は入ることができなかったが、土日は遠方から観光客が来る

3年半ぶりの台湾旅行。 連載2回目は喧騒の台北中心部を離れ、ランニングと温泉浴が楽しめる北投に向かった。

台北中心部から近いリゾート「北投温泉」

【台湾食べ歩きの旅③北投温泉編】北投公園内には台北市立図書館の北投分館がある。木目調の建物は中もカフェのようにおしゃれ。窓ガラスが大きく、テラス席もあるので、館内にいても北投の緑を眺めることができる

台北に滞在するとき、どのエリアに泊まるかいつも悩む。台北は広いので、何をしたいか、どこへ行きたいかによって宿泊先をうまく選んで、時間のロスをなくしたい。

龍山寺で有名な艋舺(バンカ/萬華)エリアを中心に取材したいときは台北西部の宿、地方都市へ移動する場合は台北駅に近い宿などを選んでいたが、今回は「温泉に入りたい」という理由から北投(ベイトウ)を選んでみた。

台湾は九州ほどの広さだが、島中に温泉が湧いていて、泉質は場所によって異なる。

北投は台北駅からMRTで30分以上かかる。 新北投駅という温泉宿が並ぶエリアに立っていると、硫黄の匂いを感じる。

北投では部屋で温泉浴が楽しめる小ぎれいなビジネスホテルを選んだ。

【台湾食べ歩きの旅③北投温泉編】今日の宿は「嘉賓閣温泉会館」(JBGホットスプリングリゾートホテル)。北投公園の目の前にありMRT新北投駅からのアクセスも抜群。予約サイトにもよるが、一泊9000円程度

朝のランニングが楽しめる環境

【台湾食べ歩きの旅③北投温泉編】北投公園の一角にある大衆浴場風の温泉。一般60元、子供や高齢者は半額。軍人や元警察官も半額

北投を選んだ理由はもうひとつある。 普段、家からほとんど出ずに原稿を書いている私は、うっかりすると1日200歩くらいしか歩かない。だから朝のランニングを日課にしている。

バイクや車が行き交う雑多な台北市内よりも、緑が多い北投は走りやすそう。 予想通り、硫黄臭たっぷりの濃厚な温泉につかった翌朝、少し霧がかった北投周辺はひんやりと涼しく、山や公園の新緑が眩しい。 私はご機嫌で北投公園を周遊するコースを走った。

午前7時台の北投エリアにはジョギングやウォーキングをしている人の姿もちらほら。

コースを半周ほどすると、道端に長い行列ができているのが見えた。お年寄りが20人ほど列を成しておしゃべりをしている。

その行列の先にあったのは温泉の銭湯。千禧湯というのれんが掛かっているが、正式名は北投公園露天温泉浴場。チケットは60元(約270円)とリーズナブル。
子供や軍人、65歳上は半額の30元。なぜ並んでいるのかと聞くと、午前8時にオープンだからだそうだ。

現在7時55分。少し前からエントリーで待っていたのだ。

朝から硫黄臭たっぷりの温泉で過ごす台湾のお年寄り。 毎週土曜日の朝、緑が茂る公園を散歩して、いつもの温泉でご近所さんとおしゃべりをしながら背中を流すなんて、素敵な週末の過ごし方だ。

【台湾食べ歩きの旅③北投温泉編】北投の街角で見つけた小さな廟。伝統的な建物に電光掲示板というアンバランスさが台湾らしい。 通勤前や買い物のついでに立ち寄る人が多い

そろそろお腹がすいてきた。北投には大好きな朝市がある。朝ごはんを物色しに行こう。

(つづく)

(mimot.(ミモット)/ 光瀬 憲子)

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