イタリア代表FWスカマッカ、苦しんだ昨季を振り返る「ケガを受け入れられなかった」

[写真:Getty Images]

ウェストハムのイタリア代表FWジャンルカ・スカマッカ(24)がプレミアリーグ挑戦1年目に負ったケガについて語った。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。

ジェノアやサッスオーロでの活躍を経て、昨夏にウェストハムへと完全移籍したスカマッカ。しかし、昨シーズンはヒザのケガに悩まされ、公式戦27試合8ゴールと期待されたほどの活躍を見せられなかった。

今夏の去就にも注目が集まる中、スカマッカは『Cronache di Spogliatoio』のインタビューに対応。昨シーズン、想像以上にケガで苦しんでいたことを打ち明けた。

「プレミアリーグではフィジカルが重要な要素となる。100%でなければ吹き飛ばされてしてしまう。調子が良かった時は1カ月で5ゴールを決めた。その後に問題が起きた。まず左ヒザが痛くなり、次に右ヒザが痛くなった。12月には外側半月板が損傷していることが判明し、プレーができなくなった。半月板から生じた膝関節の水腫があった。手術の時、体の一部を切り取った。手術はうまくいったけど、人生初のケガだったからショックだった」

「動けなかったし、松葉杖をついて生活していた。他の人よりも遅く、ゆっくり進んでいるような気がした。でも、ゆっくり進む人の方が何かに気づくことができる」

「まるで足を切り落とされたような気分だった。自分には人並外れたスキルがあり、他の人より困難な道を進んできたといつも思っていた。でもその時は、ベッドの上でじっとしながらイライラしていた。ケガを受け入れられなかった」

「以前のような強い姿に戻れないのではないかと心配していた。大したことではない、と頭の中で自分に言い聞かせていた。痛みを乗り越えるためにトレーニングをし、気分が悪くならないように薬も飲んでいた。走っていて、そこにヒザがないように感じるのが死ぬほど辛かった。方向転換するたびに足の真ん中を強く殴られているような感じだった」

「僕は大きなリスクを冒したし、それに抵抗はなかった。僕からキックを奪えば、全てが奪われることになるから。僕は言い訳を探したことがないから、それを見つけることもできなかった。外から見ている人にはわからない。『この選手は8ゴールしか決めていない』と言われるかもしれないけど、誰にもわからない真実がある」

スカマッカは昨シーズンのリベンジに燃えているようで、今夏に厳しいトレーニングを行ったことも明かしている。

「僕はいつでも成功を追い求めてきた。今年の夏は(故郷の)ローマの暑さから逃れるためにサルデーニャ島に行った。トレーナーが午後の休みをくれたとき、海を2回見に行った。それ以外は、朝食、ジム、昼食、休憩、そしてピッチで過ごした。最後はベッドに倒れ込んだ。これ以上嫌な思いをしたくなかった。ただサッカーの世界に戻りたいだけなんだ」

「これだけは知っておいてほしい。僕はまだ100%の力を発揮できていない。僕がタグ付けされたサッカー関連の投稿で、僕のインスタグラムが埋め尽くされていた時期から2年が経つ。多くの人にとって、僕はまだ未知の才能なんだ。僕に秘めたポテンシャルがあることはわかっているし、僕を獲得した人が得をすることは100%間違いない。ただ、僕は適切なタイミングで適切な場所にいる必要があるのだと思う。それがどこなのか? それは過ごしてみないとわからない」

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