楽天球場、小松に染める 仙台で市が冠試合 新幹線延伸へ東北で知名度アップ

北陸新幹線小松開業をPRする広告ビジョンを背に、試合を観戦する小松の子どもたち=仙台市楽天モバイルパーク宮城(小松市提供)

  ●市長が始球式 温泉、名産紹介

 小松市が冠協賛したプロ野球楽天ゴールデンイーグルスの公式戦は26日、仙台市楽天モバイルパーク宮城で行われた。「小松市デー」と銘打った一戦は宮橋勝栄市長が始球式に登板。常設ステージでは市職員が温泉や名産品を紹介した。来春の北陸新幹線延伸を見据え、東北からの誘客につなげようと知名度アップを狙った取り組みで、多くの観客が入ったスタジアムで小松を売り込んだ。

 ステージでは、市職員が粟津温泉など小松の名所や、自然豊かで食べ物がおいしいことなどを観客に説明。市のイメージキャラクター「カブッキー」も登場して球場を盛り上げた。

 楽天には市出身の島内宏明選手(33)が在籍している。現在は2軍で調整中で、この日の北海道日本ハム戦には出場できなかったが、球団には昨季限りで引退、スコアラーに転身した同じく市出身の釜田佳直さん(29)も11年所属するなど小松と縁が深い。

 プレーボール前には楽天の選手たちを小松の親子がグラウンドに送り出し、島内選手のユニホームを着た宮橋市長がこん身の一球を投じて沸かせた。捕手までわずかに届かず苦笑した市長だったが、大きな拍手が送られた。

 スタジアムでは、小松の名物「小松うどん」や農業を営む島内選手の家族が育てた野菜などが販売されたほか、バックネット広告などスタジアム内の各種ビジョンで小松がPRされ、のぼりも設置して周知。新幹線延伸により、東北新幹線から大宮駅で乗り換えれば、時間的距離が近くなることを紹介し、来訪を呼びかけた。

 ボールパークツアーには中学硬式野球チーム「小松ボーイズ」や島内選手が所属した九思(くし)少年野球クラブの選手が参加し、開場前のスタジアムの雰囲気をさまざまな角度から楽しみ憧れの舞台に目を輝かせた。

球場には小松の協賛ブースが設置され、来場者でにぎわった

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