武廣さん(みやき町)安全功労総理大臣表彰 交通安全指導員として28年、地域貢献

県警の長村順也本部長(左)から表彰状を受け取る武廣敏夫さん=佐賀市の県警本部

 三養基郡みやき町の造園土木業武廣敏夫さん(73)が、安全功労者内閣総理大臣表彰を受けた。長年にわたって交通安全指導員として活動し、地域の安全のために尽力してきたことが評価された。県内からの受賞は5人目となった。

 交通安全や火災予防など、国民の安全確保に貢献した個人や団体を表彰している。武廣さんは1995年から28年間、交通安全指導員をはじめ交通指導関連の役職を複数担ってきた。現在は、鳥栖三養基地区交通安全協会の副会長も務める。

 前職のタクシードライバー時代に悲惨な交通事故を何度も目撃した経験から、「自分にできることはないか」と交通安全指導員を始めた武廣さん。毎朝欠かさず行う児童の登校見守りでは、自費で購入した警察官に似た制服を着用する。交通違反の抑止だけでなく、指導員の意識改善にもつなげる狙いで、交通安全のために柔軟な発想で試行錯誤してきた。

 県警本部でこのほど、表彰状が授与された。武廣さんは「いろんな人の協力のおかげで大きい賞をいただけた。本当にありがたい」と話し、「体力が持つ限り、これからも交通安全に尽くしていきたい」と意欲を見せた。(上田遊知)

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