優勝候補同士による一戦は痛み分けの結果に…オランダ先制もアメリカがホランのゴールで追いつく【2023女子W杯】

27日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループE第2節のアメリカ女子代表vsオランダ女子代表が、ニュージーランドのウェリントン・リージョナル・スタジアムで行われ、1-1のドローに終わった。

同大会3連覇を目指すアメリカは、初戦のベトナム女子代表戦で3-0と圧倒。初のW杯出場となったベトナムに1本のシュートを許すこともなく、優勝候補としての強さを見せつける形となった。

同じく大会優勝候補のオランダも、第1節ではポルトガル女子代表に勝利。前半にステファニー・ファン・デル・フラフトが決めたゴールを最後まで守り切り、重要な初戦を制した。

前回大会の決勝カードでもあるこの試合は、日本の山下良美主審、坊薗真琴副審、手代木直美副審が担当。オープニングマッチとなった20日のニュージーランド女子代表vsノルウェー女子代表に続く、2試合目の担当となっている。

優勝候補同士による一戦は、立ち上がりからアメリカが攻勢を仕掛けたのに対して、オランダも集中した守備で対応。ボールを握られる展開になりながらも、決定機は許さない時間帯が続く。

すると17分、オランダはリーケ・マルテンスが中央でボールを持ち運ぶと、右サイドにボールを展開。フィクトリア・ペロファからの柔らかいパスをボックス内で受けたジル・ルートが冷静なシュートをゴール左隅に流し込み、貴重な先制点を挙げた。

追いかける立場となったアメリカは直後にあわやのロングシュートを放つなど、さっそく反撃を開始。一方のオランダも29分には高い位置をとった左サイドバックのドミニク・ヤンセンがミドルシュートを狙うなど、追加点を狙う姿勢を見せる。

オランダの粘り強い守備と激しいプレッシャーに手を焼くアメリカは、敵陣までボールを運びながらもチャンスまでは結び付けられず。エースのアレックス・モーガンにも好機が訪れないまま、ハーフタイムを迎えた。

後半、何としても追いつきたいアメリカはローズ・ラベルを投入。しかし、そのラベルは51分にいきなり警告を受けるなど、嫌な流れを払拭できないまま試合はこう着した状態へ。

徐々に苛立ちを見せ始めていたアメリカだったが、62分に右CKを獲得。ラベルの上げたボールをボックス内のリンジー・ホランが高さを活かしたヘディングシュートでゴールに叩き込み、同点弾を挙げた。

勢いに乗るアメリカは67分にモーガンが背後へ抜け出して逆転ゴールを決めたかに見えたが、これはオフサイドで取り消しに。続く73分にはボックス内に進入したソフィア・スミスが好機を作るなど、アメリカの攻勢が続く。

82分には左サイドを抜け出したトリニティ・ロッドマンがシュートを放つも、これは枠内を捉えられず。84分にはCKの流れからスミスがボレーシュートを狙ったが、オランダ守備陣が体を張りブロックした。

終盤にかけて波状攻撃を仕掛けるアメリカだったが、オランダも最後のところで集中力を切らさず。最後まで勝ち越しゴールは生まれないまま、1-1で試合終了となった。

優勝候補同士による一戦は痛み分けの結果に。お互いに2試合で勝ち点4を獲得した状況で、アメリカはポルトガル、オランダはベトナムとのグループ最終節に臨むこととなる。

アメリカ女子代表 1-1 オランダ女子代表

【アメリカ】

リンジー・ホラン(後17)

【オランダ】

ジル・ルート(前17)

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