補助金は最大12万円、市民のエアコン設置で LEDは最大3万円、新座市が実施へ 太陽光発電は最大45万円

新座市役所=埼玉県新座市野火止

 車の排気ガスなど二酸化炭素(CO2)による温暖化を巡る防止対策に関心が高まる中、埼玉県新座市は2030年度までに市域全体の温室効果ガス排出量を50%削減する指標を基に、23年度から27年度までの5年間で、市の事務や事業に伴う温室効果ガスの排出量を20%削減する事業計画を策定した。政府の補助金事業を活用し、公共施設の太陽光発電やエアコン、発光ダイオード(LED)などの設置を促進するとともに、市域全体で同様の設備の普及を図るため、設置や購入する市民や事業者に対する補助金制度を導入する。

 環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進事業計画(重点対策加速化事業)」を活用する事業で、政府の補助金約6億7千万円を含め5年間の事業費は約20億円を見込んでいる。

 計画によると、23年度から26年度までの4年間で、太陽光発電と蓄電池を市内の中学校や公民館など計13施設、エアコンを小、中学校など計8施設、LEDを中学校や公民館など計15施設に設置する。

 また、27年度までの5年間、市民と事業者を対象に太陽光発電は設置費1キロワット当たり9万円(上限=個人45万円、事業者180万円)、エアコンは設置費の5分の3(同=同12万円、同45万円)、LEDは2分の1(同=同3万円、同100万円)を補助する制度を導入する。

 市の指標によると、市域全体の温室効果ガス排出量は基準値(2013年度)の75万4100トンCO2から目標値(30年度)の37万7100トンCO2、市の事務や事業に伴う温室効果ガス排出量は13年度の1万1604トンCO2から30年度の5802トンCO2を目指している。

 初年の23年度は環境衛生総務費などとして約6億円を一般会計補正予算に盛り込み、6月議会で可決。市民と事業者に対する補助事業は8月1日から申請を受け付ける。

 市環境課は「市は2050年までにCO2排出を実質ゼロを目指すゼロカーボンシティ宣言を行っており、再エネ・省エネ設備の公共施設の設置と住宅や事業者への普及により、CO2削減を見込める」と事業の効果に期待を寄せている。

 問い合わせは、同課(電話048.423.0792)へ。

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