カインズに驚き、予想超の安全管理でスタッフ守られる 厚労副大臣が感動、アワード最高賞に選ばれたすごさ

転倒防止対策のオリジナル踏み台の安全性について説明を受ける羽生田副大臣(中央)

 小売業などの第3次産業で休業4日以上の労働災害が増加傾向にあることから、職場の安全衛生活動がどのように行われているかを実際の現場で確認しようと、羽生田俊厚生労働副大臣が14日、埼玉県朝霞市根岸台のホームセンター「カインズ朝霞店」を訪れた。

 羽生田副大臣は最初に、同社で導入しているスマホ型端末によるKYT(危険予知トレーニング)を模擬体験。その後、厚労省の美濃芳郎安全衛生部長、埼玉労働局の久知良俊二局長らと共に、同社が独自に導入している転倒防止対策の「手すり付き踏み台」や生産性向上のための「カゴ車納入ロボット」の説明を受けた。最後にパート・アルバイトを含めた各職場の従業員らが業務でヒヤッとした場面や事故を未然に防ぐための解決策などを自由に話し合う「安全対策ワークショップ」の様子を見学した。

 約1時間かけて売り場やバックヤードを見て回った羽生田副大臣は「企業の視察は3回目だが、予想以上の取り組みに感心した。労働災害は建設業が最も多いが、小売業でも転倒事故などが発生しており、この好事例を水平展開して他業種にも広めていきたい」と話した。

 同社は、厚労省が主催する労働災害防止の好事例を表彰する「SAFEアワード」で昨年、最高位のゴールド賞に選ばれている。

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