広島カープ、26日の試合は、社会人出身2年目・同期入団の2人が大活躍しての逆転勝ち。連勝を9に伸ばしました。
8連勝で首位・阪神をゲーム差なしの2位で追いかけるカープ。2回ウラ、前日に決勝タイムリーの デビッドソン 。抜いたカーブにもしっかりタイミングをとり、2アウトから出塁します。
続く 堂林翔太 が、フォアボールを選び、得点圏にランナーを進めます。
実況 坂上俊次 アナウンサー
「カープは2回のウラ、先制のチャンス。詰まりながらもどうかな? これが、落ちる。先制のランナーが帰ってくる。今、ゆっくりホームイン。結果を出しました 末包昇大 。9連勝へ向けまして、広島カープが先手を取りました」
先発は、末包と同期の2年目・森翔平 でした。3回、ランナー2人を背負い、森の天敵・オスナ。森との対戦打率は.600(試合前)。
バットの芯でとらえた打球は、あっという間にレフトスタンドへ突き刺さります。先制点の直後、逆転を許してしまいます。
それでも4回、逆転のカープが早々に目を覚まします。まずはデビッドソンのアクシデントで途中出場の 田中広輔 が、相手のエラーで出塁すると、ファウルで粘りを見せた堂林が、2打席連続のフォアボールを選びます。
ランナー2人を貯めて、再びチャンスで回ってきたのは、末包。
実況 坂上俊次 アナウンサー
「初球はボールになりました。バッターボックスは、末包。さきほどはタイムリー。2点を追いかけます、広島カープの攻撃です。そして、ネクストバッターサークルですが、森ではありません。磯村嘉孝 がスタンバイしています。佐々岡さん、そのまま来る可能性はどうですか?」
RCC野球解説者 佐々岡真司 さん
「いや、あるでしょうね。チャンスが回るということですね」
坂上俊次 アナ
「ボール2つ先行です。マウンド上は高橋。2点を追いかけます、カープの攻撃です。高めの球を打った。ジャストミートした。右中間を伸びてゆく。末包の夢を乗せた一発。入った、ホームラン。これが、みんなでやる野球。末包、止まっていいぞ。スタンドに入っているぞ。全力疾走の末包が、表情を変えて、ゆっくり帰ってきます。ホームイン。広島カープ、本人も驚きの一発、逆転に成功しました。いやあ、佐々岡さん、すごいですね」
佐々岡真司 さん
「ええ、浮いたチェンジアップでしょうけど、いいパワーをしていますね」
坂上俊次 アナ
「高目の球なんですが、みごとな一発を放ちました、末包」
4打点を挙げた同期の活躍に後押しを受けた先発の森は、その後、ランナーを出しながらも無失点のピッチング。夜も30℃超えの暑さに負けず、5回103球の粘投。勝ち投手の権利を得ます。
実況 坂上俊次 アナウンサー
「同期・末包がひっくり返してくれました。抑えきれるか。バットが出たか? 出たか。出た、空振り三振。森翔平、踏ん張りました。勝ち投手の権利を手にしています」
直後の攻撃。2アウトから森をリードしてきた 坂倉将吾 。
実況 坂上俊次 アナウンサー
「打ちました。高く上がりました。ライトへの打球、伸びてゆく。追うのをやめる。入った、ホームラン。ここで一発出た。8連勝中、広島カープ、夢を乗せた一発がライトスタンドに飛び込んでいきました。序盤がまんして、中盤ひっくり返して、そして、もう一発。9連勝へ向けまして、流れをつかんだら離しません。5対3」
2点リードを奪った絶好調のカープ。6回以降は、4試合連続で失点のない、鉄壁のリリーフ陣にリレーします。
しかし、7回、2者連続三振に仕留めたあと、栗林良吏 が、ヤクルト・青木に頭部デッドボールを与えてしまい、危険球退場となってしまします。一時、騒然となったマツダスタジアム…。
ここで緊急登板の 中﨑翔太 。村上を三振に仕留め、リードを保ちます。
そして8回は、島内颯太郎 。10試合連続、無失点中の右腕が三者凡退に抑えます。
9回は、もちろん、この人。19セーブの 矢崎拓也 。
実況 坂上俊次 アナウンサー
「打ち取った当たり。大盛穂 です。最後はジャンプして取りました。アウト。試合終了。粘って、つないで、がまんして。全員野球の広島カープ、4年ぶりの9連勝です」
広島カープ 森翔平 投手
「とにかく勝ちたかったので、なんとか粘れてよかったです。(同期入団の末包が)絶対に打ってくれると思って見ていました」
広島カープ 末包昇大 選手
「打った瞬間はよかったんですけど、審判を含め誰も『ホームラン』って言ってくれなかったので、全力でダイヤモンドを走っていました。みなさん、お気づきかと思いますが、野手のヒーローインタビューは30代のすごいおっちゃんたちばっかりで、若い選手が全然、上がれていません」
「すごい30代のおっちゃんたちに負けないようにしっかり死に物狂いでがんばりたいと思います。応援、よろしくお願いいたします」
広島カープ 新井貴浩 監督
― 末包のすばらしい働き。
「タイムリーもよかったですし、すごく大きなホームラン。ナイスバッティングでした」
― 監督の起用に応えました。
「『結果を気にせず、思い切ってやればいいから』とは言っているんですけども、試合の中で成長してくれているなと感じます」
― 森投手も成長した姿。
「ヒットは打たれましたけど、要所を締めて、しっかりと耐えてくれたと思いますね。いいピッチングだった」
― 9連勝について。
「選手のがんばりのおかげで9連勝できたと思います」
― 週末に首位との戦いもありますが…
「その前にもう1つ、あした、ヤクルト戦があるので、あした、しっかりがんばって、あさってのことはあさって考えたい」