新型コロナ患者が9週連続で増加 入院患者も 「これ以上増えたら…」 医療現場の現状は

新型コロナの感染者の増加が続く中、入院患者も増加しています。入院患者を受け入れている病院の現状を取材しました。

広島県の発表によりますと、今月17日から23日までの1週間に報告された新型コロナの患者は1医療機関当たり13.82人で、9週連続の増加となり、2週連続で10人を超えました。

インフルエンザの場合は、1医療機関当たり10人以上になると、「注意報」が出されますが、コロナにはそうした国の基準がありません。コロナの流行開始以来、2000人を超える入院患者を受け入れてきた広島市の舟入市民病院です。

広島市立舟入市民病院 高蓋寿朗 院長
「以前はついたて・パネルが置いてあって、ゾーニングといって向こうがコロナの病床ということで、廊下も含めて管理をしていたが、今は個室管理という形に変えている。こちらのエリアがコロナの患者が入院していて、向こうがコロナの患者のスペースになっている」

5月の5類移行以来、舟入市民病院ではゾーニングをやめて、現在はコロナ患者を主に個室で受け入れています。

広島市立舟入市民病院 高蓋寿朗 院長
「7月に入ってから患者がどんどん増えてきて、先週もかなり外来の患者が来ていて、(診療所から)入院適用がある人を紹介されたりとかして、入院が増えている状況」

病院では現在、15床を確保していますが、7月に入って多いときは13床までベッドが埋まる日もあるということです。

広島市立舟入市民病院 高蓋寿朗 院長
「今後、これ以上、患者が増えたり、重症の患者が出てくると、もう少し病床数を必要に応じて増やしたりしないと、対応困難になるかもしれないとは思っている」

そして今後、高齢者などに感染が広がらないよう注意が必要だとしています。

広島市立舟入市民病院 高蓋寿朗 院長
「自分がかかったときには人にうつさない行動をとるとか、少し体調が悪いときには自分を疑ってみるとか、コロナも軽症になったとはいえ、なかには重症化する人がいたり、高齢者とか命に関わる人がいるので、社会で守っていくような体制は必要だと思っている」

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