ウクライナ軍、東部で前進か 激戦地で戦術変更と指摘

ウクライナ東部ドネツク州バフムト近くの前線のウクライナ兵。26日に公開された動画から(ウクライナ軍提供、ロイター=共同)

 【キーウ共同】ウクライナのマリャル国防次官は27日、東部ドネツク州の激戦地バフムトを巡り、同国軍が南方から段階的に前進していると強調した。通信アプリ「テレグラム」に投稿。「3集落で激しい戦闘が続いている」とし「バフムト北方ではロシア軍の攻撃を撃退した」と主張した。ウクライナ軍は南部ザポロジエ州方面で反転攻勢を本格化させた一方、東部では戦況が激しさを増しているとみられる。

 英紙フィナンシャル・タイムズによると、司令官の1人は、地雷原を通過しながらロシア陣地に切り込む方法から重火器を多用する戦術に最近変更したと明らかにした。米国供与のクラスター(集束)弾を積み込んだ多連装ロケット砲やりゅう弾砲で敵陣を崩してから前進するという。司令官は「自軍の損失を最小限にする」と語った。

 マリャル氏は、東部のドネツク州リマン方面とハリコフ州クピャンスク方面でもロシア軍の攻撃を撃退したと強調した。

 一方、南部ザポロジエ方面では、ウクライナ軍が27日、拠点都市メリトポリ方面などへ向け攻撃を継続したと発表した。

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