犬がジッと固まってしまうのはなぜ？４つの心理と注目すべきポイント、配慮が必要なケースまで

1.怖い、緊張している

犬がジッとして固まっているときは、不安や緊張、恐怖を感じていることが考えられます。そのようなマイナスのストレスを感じたとき、犬はまず行動を止めて状況をよく判断しようとします。また、極度の緊張や恐怖で、身動きが取れなくなってしまうこともあるでしょう。

ジッと固まったときに不安を感じたり緊張したりしている場合、耳や尻尾が低く垂れ下がったり体勢を低くしたりします。さらに、体を小刻みに震えていることもあると思います。また、その場の状況に困惑しているときも、ジッと固まって動かないことがあります。

さらに、犬が見知らぬ人や犬と会ったときや初めての場所に行ったときなど、むやみに動くと自分に危険が及ぶかもしれないと思った場合は、ジッと固まったまま様子を伺っています。

散歩をしているときや家の中で遊んでいるときなどに、犬が突然動きを止めジッと固まってしまうことがあるのではないでしょうか。ジッと固まったまま一点を見つめたり、耳を澄ますようにしていたり、空中のにおいを嗅いでいたりするときは、何か気になることがあるのかもしれません。

犬は嗅覚や聴覚、視覚など五感を駆使して情報を得ようとします。そのようなときに動き回ってしまうとなかなか集中できないため、感覚を研ぎ澄ますようにジッと止まるのです。

ただし、そのような行動の後に目標を見つけてダッシュすることもあるので、犬が何かを気にしている様子を見せるときは十分注意してください。特に、外にいるときなどは、思い切りリードを引っ張られて転んだり、犬が脱走してしまったりする恐れもあるので気をつけましょう。

犬はボディランゲージを使って自分の気持ちを伝えるため、頑として動こうとしないときは、飼い主さんや周囲の人、犬などに何らかの意思を伝えようとしていることも考えられます。

具体的には、散歩のときに「これ以上歩きたくない」「違う方向に行きたい」と伝えるために立ち止まったり、トレーニング中に「それはしたくない」という意思表示のために固まったりすることがあります。

このようなとき、強引に動かそうとしたり、嫌がっていることを無理やり続けたりすると、犬との信頼関係を損なう可能性があるので注意してください。

愛犬が嫌がっていることがわかったら、それを克服するための手順を踏んだり、少しずつ慣らしていく、というような対応をするようにしましょう。

犬がジッと固まってしまうとき、犬の体に何らかの異変や異常が起きている可能性もあります。腹痛や頭痛を感じたり、足腰の関節に痛みを感じたりして、動きを止めるのです。

体に痛みを感じたときは、「キャン！」と小さな声を上げたり、立ち止まったあとに座り込んだりすることもあるので、そのような場合は全身を確認してみてください。

この場合、足裏の傷や脱臼、骨折等の怪我から内臓疾患まで、様々な要因が考えられます。全身チェックをするとともに、必要に応じて動物病院で検査をしてもらうようにしましょう。

犬が突然ジッと固まってしまうときには、何か気になることがあったり周囲の人に伝えたいことがあったりすることが考えられます。

いずれにしても、犬からのメッセージとして受け止め、その行動に隠れている心理や理由を読み取ることが必要です。

犬が何を感じ取り、何を伝えようとしているのか、その場の状況や愛犬の様子をしっかりと観察して理解してあげてくださいね。