「核抑止論の破綻 直視を」平和宣言で世界の指導者に訴え 松井広島市長が発表 “インド独立の父” ガンジーの言葉引用も

広島市の松井市長は、ことしの「平和宣言」で、世界中の指導者に核抑止論は破綻していることを直視するよう訴えます。

松井市長は、来月6日の平和記念式典で読み上げる平和宣言の概要を発表しました。5月のG7広島サミットで出された核軍縮文書「広島ビジョン」で、「核兵器が存在する限りは防衛目的に役立てるべき」との考えが示されたことに触れ、次のように指摘する考えを示しました。

広島市 松井一実 市長
「核による威嚇を行う為政者がいるという現実を踏まえ、世界中の指導者に、核抑止論は破綻しているということを直視し、厳しい現実から理想へと導くための具体的な取り組みを早急に始める必要があるということを訴える」

松井市長は、「市民社会の1人ひとりが人類愛や寛容の精神を共有し、為政者に核抑止論からの脱却を促すことも重要だ」と強調することにしています。また、非暴力を貫いた「インド独立の父」ガンジーの言葉を引用し、世界中に「平和文化」を根付かせる取り組みを広めていこうと呼びかけるということです。

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