故人を偲ぶお葬式では遺族の気持ちにも寄り添って
生前、親しかった人やご遺族で故人を偲ぶお葬式。最後の別れになる場所なので、厳粛な雰囲気の中、悲しみに暮れているご遺族と共に故人を見送らなければなりません。
お葬式では、ご遺族が悲しみに暮れていることが多いので、声をかける際には言葉選ぶも慎重に行う必要があります。ご遺族の気持ちに寄り添った言葉をかけてあげることで、少しでも心の助けになって差し上げてください。
反対に、ご遺族を傷つけるような言葉や、より故人の死を実感させるような言葉をかける行為はタブーとされています。悪気はなくてもご遺族を傷つけてしまう恐れがあるので、お葬式で言ってはいけない禁句には気をつけましょう。
お葬式で言ってはいけない『禁句』6選
お葬式では、どのような言葉や会話の内容に気をつけるべきなのでしょうか。お葬式で言ってはいけない『禁句』を紹介するので、今後お葬式に参列する際は必ず頭に入れておきましょう。
1.不幸が重なることを連想させる『重ね言葉』
一般的に『重ね言葉』と言われる言葉は、不幸が重なることを連想させると考えられているため、お葬式ではタブー視されています。重ね言葉には、以下のような言葉が当てはまります。
- またまた
- 重ね重ね
- 次々
最近では気にしない人も多くいますが、念の為、頭に知識として入れておき、うっかり使わないよう気をつけておきましょう。
2.不幸が重なることを連想させるその他の言葉
不幸が重なることを連想させる言葉には、重ね言葉以外にもさまざまな言葉が当てはまります。
- 再び
- 引き続き
- 追って
このように「再び起こる」ことを想起させるような言葉も控えるべきと考えられています。別の言葉に言い換えるなど工夫しましょう。
3.一般的に不吉とされる言葉
一般的に不吉と捉えられるような言葉も慎んでください。例えば、以下のような言葉はお葬式では禁句と考えられることが多いです。
- 消える
- 落ちる
- 去る
- 「4(死)」「9(苦)」
なんとなく「嫌だな」と感じるような言葉たちですよね。このように、気分が落ち込むような不吉なことを想起させるような言葉は、極力避けるように意識しましょう。
4.生死に関わる直接的な表現
お葬式では、生死に関わる直接的な表現は避けるべきと言われています。
- 死ぬ
- 亡くなる
- 急死
- 生きていた頃
これは、聞いたご遺族がより故人の死を実感してしまい、気持ちを落ち込ませてしまう可能性があるから、という配慮からくる考えです。「死ぬ」「亡くなる」などの言葉は使わず、「旅立つ」「逝去される」などの言葉に言い換えましょう。
5.遺族を後悔させるような言葉
遺族と会話するタイミングで、うっかり遺族を後悔させるような言葉を発してしまう人がいますが、これは遺族の後悔の念をより大きくしてしまうため、絶対にNGです。
- 「あの時〜していれば…」
- 「〜してあげられたら良かった」
- 「〇〇さんは〜したいと言っていた」
このような会話内容はご遺族をさらに苦しめてしまう恐れがあります。ご遺族の気持ちに共感するように寄り添った言葉選びに配慮しましょう。
6.遺族を安易に励ますための言葉
悲しみに暮れるご遺族を励ましてあげたいという気持ちはよく理解できます。しかし、安易な言葉で励まそうとすると、かえってご遺族を悲しませてしまう恐れがあります。
- 泣いていたら故人が悲しむ
- 元気出して
- あなたが頑張らないと!
家族や大切な人が亡くなったご遺族は、このような言葉をかけられてしまうと、より心を苦しめてしまいます。「助けが必要な時は遠慮なく言ってね」など、現在の状況を考慮しながら心に寄り添う言葉で励ましてあげましょう。
お葬式での正しい言葉遣いや言い換え表現は?
お葬式では、紹介したような禁句は避け、別の言葉に言い換えるようにしましょう。例えば、「死ぬ」や「生きていた頃」といった表現ではなく、以下のような言葉に言い換えてください。
- 逝去、旅立つ
- 急死は「突然のこと」と言い換える
- お元気だった頃
また、ご遺族とお話しする機会がある場合は、かける言葉に注意が必要です。
- ご遺族の気持ちに共感する言葉かけ
- 協力を惜しまないことを伝える
以上のポイントを押さえて、ご遺族の心に寄り添った言葉をかけましょう。
お葬式では振る舞いや言葉遣いなど最低限のマナーを身につけて
いかがでしたか。お葬式では、振る舞いや言葉遣いなど、ご遺族の気持ちに寄り添った最低限のマナーやモラルを身につけておく必要があります。悲しみに包まれている非常に繊細な場であることが多いので、特に言葉選びには気をつけましょう。